ツイートで振り返る石井裕教授講演 [seminar]
MIT (マサチューセッツ工科大学) メディアラボ副所長である,石井裕さんの講演を聞く機会がありました.
なんと信じられないことに,最初に主催者側から「講演の内容はオープンにしないように」との寝呆けたポリシーが説明されました (石井さん自身もそれを聞いた時「ええっ!?」と驚いてましたが).
多くは,石井さんが普段発信していることだったので,以下,講演には関係なく,彼のツイートを振り返ってみます.
⑴「コンテイナ」に縛り付けられた「コンテンツ」の時代は終った。宮沢賢治の「永訣の朝」。彼の肉筆の詩は、まず青いインクとして黄ばんだ原稿用紙にしみ込み凍った。そして活版印刷の黒いインクのしみ込んだ白い紙を束ねた本という容器に再び凍結された。氷結した言葉の専用リーダーとしての本。
【本人注】参考随筆:「永訣の朝 肉筆原稿 身体の痕跡」 http://bit.ly/gsg3rR RT @ishii_mit_BOT: 「永訣の朝」の肉筆原稿や古ぼけた私の詩集は、今日のデジタル世界に欠けている身体の痕跡の意味を問いかけている。
【流水】情報は流水。クラウドと百億のマシンを結ぶ水路網=エコシステムを高速循環する水流。印刷永久凍結、オフライン記憶装置内蒸発、 防火壁内死水化の堰を乗り越え、加速を続ける。世界による共有・編集・再発信を繰り返しながら。情報は流れる事を欲している
深い不信が彼らを防火壁の中に閉じ込めた。それは江戸幕府の「鎖国」に似ている。200年余りの安眠をむさぼるうちに、世界ははるか先に行ってしまった。「出島」はどこだ? 黒船に乗ったペリーはすでに浦賀沖に。(キーワード:セキュリティ、クラウド、Google)石井裕
臨界点を越えて帯電した雲(ビジョン)が地上物(テクノロジー)との間の空気の絶縁を破壊し、電荷の急激な放出=放電を行うのが雷(イノベーション)。急激な放電現象により大電流が流れる道(アプリケーション)が、稲妻として人々の眼に焼き付く。 http://flic.kr/p/6GvqoY
【概念空間跳躍】■ 観察可能なあらゆる現象に『何故?』をぶつける。偶然は一切存在しない、全ては必然。理由がある、意味がある、メッセージがある。それをディコードするために、僕らは『隠喩概念空間連続跳躍』を続ける。メタファーと独創視点がエンジン。世界現象は僕らの想像飛躍力に挑戦する。
【概念空間跳躍】■「テトリス」→「中間管理職の悲哀」■ http://t.co/EDXvsJ9F 「部下に投げた仕事の完了報告はちっとも返って来ない。上司からは容赦なく新たな仕事が降って来る、ああ、もうすぐ天井だ!」 @ishii_mit
① フーリエ変換 ∫f(t)exp(-iωt)dt で周波数領域現象を調べる僕、② ラプラス変換 ∫f(t)exp(-st)dt で微分方程式過渡現象を解くミルカさん(数学ガール)、③ ラブプラス変換 ∫f(t)exp (♡+) で、熱海ラブプラス現象愛花さんを追う少年達。
【終電相対性理論】急げ。『終電とはある鉄道路線の営業時間帯において最後に運転される電車。路線に対する終電のほかに、個人の目的駅に対する終電の意味で用いられることも多い。遠くの駅まで行く終電の時刻は早く、近くの駅まで行く終電は遅くなる。』 http://t.co/npiTgVsC
未踏峰連山を目指す君に石井三力を… ①「出杭力」(でるくい力)= 打たれても打たれても、突出し続ける力、②「道程力」=原野を切り開き、まだ生まれていない道を独り全力疾走する力、③「造山力」=誰もまだ見た事のない山を、海抜零メートルから自らの手で造り上げ、そして初登頂する力。
「出杭力」(でるくいりょく)=「出る杭は打たれる。しかし出過ぎた杭は誰も打てない」 未踏峰連山を目指す君に。 http://bit.ly/d28o6U 『95年、僕がMITを選んだ理由、それは頂が雲に隠れて見えない高い… (cont) http://deck.ly/~KDuTS
【道程力】100mトラックを人より速く走る事は真の競創ではない。誰も分け入った事の無い原野を一人切り開き、まだ生まれていない道を一人全力疾走すること、それが競創だ。そこには観客も審判もストップウォッチも存在しない。@ishii_mit 東大受験=百米走。【出杭力・造山力】参照。
「造山力」(ぞうざんりょく)=「未踏峰連山を、海抜零メートルから自らの手で造り上げ、そして初登頂する力」。 http://bit.ly/d28o6U 『95年、僕がMITを選んだ理由、それは頂が雲に隠れて見えない高い山だ… (cont) http://deck.ly/~c67J3
MITメディアラボを目指す若手研究者の皆様に期待する力。『独創力 協創力 競創力』。必読参考文献: http://bit.ly/4TrBgu http://twitpic.com/5daxka
未来飛翔波動エンジンにエネルギー充填を必要とする若人に。誇りを傷つけられた時の『屈辱感』、チャンスを見逃さずに瞬時に食らいつく『飢餓感』、そして一人突出した時に味わう究極の『孤高感』。急速充填には青方偏移特殊燃料(二十歳以上)。 http://twitpic.com/5dbb9j
【永遠未来】RT @takesitter: 石井さんのクーリエのインタビューが素敵。『僕は「2200年」を生きている人たちに何を残すことができるかを考えて、毎日を過ごしています。』 /MITメディアラボ石井裕副所長インタビュー http://t.co/FExHgVh9
石井さんとは,以前 ボストンに行った時 にゆっくりお話させて頂いたのですが,その時も今日もまくしたてるような早口で,とてもエネルギーに溢れた方だと思います.
…さて,冒頭に書いたように講演のポリシーが眠たいものだったので,内容とは違った切り口で所感を書いてみたいと思います.
今回の講演は,ほとんど石井さんが日頃からつぶやいてること + MIT メディアラボの
そこで思ったのは「何をプレミアムコンテンツにするべきか」という問題です.
そもそもあまり発信しないようにする,あるいは「とっておきの情報」は本を書いたり講演をする時の為などに隠しておき,2番手・3番手の情報を発信する,みたいな稚拙な方法はすぐにでも思いつくでしょう.でもその考え方は,あまりにもオールドファッションで,質の高いアウトプットをすればするほど得な時代に逆行している.
例えば,いつもあれほどツイートしている津田大介さんや堀江貴文さんの有料コンテンツ (メルマガ) は,新鮮でおもしろい (ホリエモンは服役中なので今現在はツイートしてないけど).
もちろん私をはじめ多くの人は,本を書いたり講演をするような著名人ではないので気にする必要もないでしょうが,この考え方って,アプリケーション設計やサービス開発のポリシーに昇華されると思うんですよね.
今までとは違った軸で「未来のプレミアムコンテンツとフリーコンテンツの境界」を考えてみるのもおもしろいかも,と意外な収穫はあった講演でした.
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