2009年8月31日月曜日

私のオススメ iPhone アプリ - RTM 編 [iphone]

前回 reQall を紹介したエントリー で,

どちらが好みかは人によるだろうが,同じオンラインタスク管理でも,ある意味 RTM (Remember The Milk) とは対局にあるサービスと言えよう.

と書いたが,ならば RTM のアプリも紹介せねばなるまい.

Remember The Milk (iTunes link)

価格: 無料 (但しプロアカウントが必要)
Web サイト: http://www.rememberthemilk.com/


言わずと知れた,最強のオンラインタスク管理サービス.
私の毎日も完全に RTM に依存している.

RTM については,以前その紹介を交えて開発者にインタビューしたこちらのエントリーを参照頂きたい.
Peace Pipe: Remember The Milk ハッカー (と猿) とのランチ [diary]

なにしろユーザー目線においてはもちろん,エンジニア目線から見ても,ここまで洗練された UI を実現しているのは脱帽と言わざるを得ない.もう大好き.

本 iPhone アプリについては,アプリ自体は無料なのだが,使用するには RTM の プロアカウント (年間 25ドル) である必要がある.プロアカウントではない方も本アプリは試用できるので,RTM ユーザーならぜひ試して頂きたい.

例えばケータイからだと,いちいちタイピングしなければいけなかったタグ入力も,iPhone アプリなら自分のタグが一覧で出てきてチェックすれば良いだけになっているなど,


基本的には web 経由と変わらないレベルでタスク管理できるようになっている.


Omar・Emily と会った時に,私が「プロアカウントユーザーなんだよ」と言うと,Omar から開口一番「iPhone 持ってる?」と聞かれたのを覚えている.彼等にとっても自信作なのかもしれない.

「iPhone が発売されて2日もたっているのになぜ何も発表しないんだ?」なんて言われたよ (笑).

-- Omar Kilani



…さて,以上で本題おわり.
今回も少し余談話を書きます.

ここ数週間,reQall と RTM という対局にあるタスク管理サービスを併用しています.前回

そしてもう1つ取り上げておきたいのは,reQall のシンプルさである.

タスク管理は,ともすれば管理依存症になり,「管理することが目的」という本末転倒な状態になってしまう.そして皮肉なことに,タスク管理サービスの質が高く,多機能で使いやすいほど,その傾向に陥りやすい.

と書きました.

こちら の最後の方でも書きましたが,私は RTM において,タスクのカテゴリーはもちろん,実施場所や,今では予測所要時間やロケーションなどもタスクに紐付けて管理しています.

RTM の UI があまりに秀抜である為に,それらの入力作業をまったくストレスとコスト無く実現できているので気にならない (実際に所要時間はその日に行うことのトータル時間が読めるので便利) のですが,立ち戻って考えてみると「タスクってここまで厳密に管理するものだっけ?」という気にもなります.

知らず知らずのうちに,自分自身のマイクロマネージメントをしているのかもしれません.

もちろん,非があるとすれば決して RTM 側ではなく,使う側なんだと思いますが,「人生における選択肢は,時には少ない方がいい」という,タスク管理などという枠を超えて生き方みたいなものを考えさせられる今日この頃です.


Peace Pipe: 私のオススメ iPhone アプリ


2009年8月23日日曜日

私のオススメ iPhone アプリ - reQall 編 [iphone]

au の2年契約が先月終了となったので,やっと iPhone に機種変更しました.
というわけで,私が「コレイイ!」と思ったアプリを,これから数回に分けて紹介してみようと思います.まず第1回目は reQall から.

reQall (iTunes link)

価格: 無料
Web サイト: http://www.reqall.com/


reQall はオンラインタスク管理サービスである.基本は無料で,有料のプロアカウントも用意されている.

他のタスク管理サービス同様,reQall も モバイル・PC 端末からだけではなく e-mail や IM など様々な媒体を通してのタスク管理,同じく様々な媒体を通してのリマインド,地図との連携,他者とのタスク共有機能などが実現されている.

だが特筆すべきは,その音声によるインターフェースだろう.
早い話,iPhone に向かって喋れば良いだけなのだ.


こちらがタスク登録画面."Add by Voice" が選択されている ("Add by Text" で普通にタイピングして登録することもできる).



スクリーンをタッチして iPhone に向かって喋る.ここでは例として,"Write a blog entry about iPhone application" (iPhone アプリの紹介エントリーを書くこと) と言ってみる.



すると "reQall is typing what you said..." と表示され…



この通りである.



音声認識は英語しか対応していないが,自分自身へのリマインダーであれば正しい英語である必要もないだろうし,なによりこの手軽さは他には変えられない.

"by Wednesday" とか "every Sunday" という日時情報を言えばそれが反映されるし,"Buy ..." からはじめれば自動的に買い物リストに入る.そのあたりのコツは,こちら にまとまっている.

さらにプロアカウントでは,Google Calendar や Outlook との同期 (フリーアカウントでも iCal を読み込むことで対応可能) やプッシュ通知などが提供されるようだ.


そしてもう1つ取り上げておきたいのは,reQall のシンプルさである.

タスク管理は,ともすれば管理依存症になり,「管理することが目的」という本末転倒な状態になってしまう.そして皮肉なことに,タスク管理サービスの質が高く,多機能で使いやすいほど,その傾向に陥りやすい.

それに対して reQall は,極力ユーザーがタスクを意識しなくても良いようにし (タスクのカテゴリ分けすらできない),その代わりに必要なタイミングで必要なものをリマインドするというコンセプトにある.これを実現する "Memory Jogger" という reQall の目玉機能は,人の記憶や物事を忘れるメカニズムを研究した上で開発されているとのことである.

どちらが好みかは人によるだろうが,同じオンラインタスク管理でも,ある意味 RTM (Remember The Milk) とは対局にあるサービスと言えよう.


忘れたくない To-Do や,ふと思いついたアイデアなど,とにかく iPhone に向かってつぶやいておけば,それらが勝手に整理され,必要な時にリマインドしてくれるこの reQall.「スムーズ」「シンプル」という2つの特性を高いレベルで兼ね備えていることは間違いない.


…以上で本題おわり.
最後に少し余談になるので適当にスルーして下さい.


ここ3週間ほど iPhone を使用してみて,やはり期待通り素晴らしいデバイスというのが正直な感想です.既にその登場から2年が経っており,各所で散々絶賛されているので素晴らしいとは思っていたが,やはり素晴らしい.

ここ近年のスマートフォン事情は,彗星のように登場してあっという間に市場を支配してしまった iPhone に,老舗 BlackBerry があの手この手でくらいついている.そこに来て,ずっと迷走状態で会社も傾いたかつての王者 Palm が,社運をかけて Pre を出してきた.この Pre は,Palm が Apple の iPhone エンジニアを大量に引き抜いて開発したものであり,つまりは「スティーブ・ジョブズなしで iPhone を作ったらこうなる」というようなものである.さらに Google の Android ケータイも出てきた…という,とてもエキサイティングで目が離せない状況にあると思います.

何が言いたいかというと,技術の革新が目覚ましい昨今,明らかにトレンドの中心にいるのがモバイルデバイスだということ.人々のライフスタイルを変えるようなビジネスや UI はモバイルが主役になっている.この傾向は,最低でもあと数年,もしかしたら今後ずっと続くかもしれない.

例えばデジタルテレビのような大型家電も,少なくともソフトウェアに関してはモバイルのアーキテクチャを踏襲していくべきだ.リビングのデバイスもモバイルデバイスも両方手掛けるような企業は,まずモバイル中心に戦略を立て,そこに会社のリソースを集中させ,モバイルから発展したアーキテクチャでプロダクトラインを確立するべきだと思う.

…というか,モバイル以外の機器はモバイルに融合されていくだろうから...


あ,ところで私は iPhone に変えたけど MNP なので番号はそのまま,メールアドレスは

<au の時と同じ>@softbank.ne.jp

です > リアルの世界で知っている方々


Peace Pipe: 私のオススメ iPhone アプリ


2009年8月17日月曜日

それが君ならばと願う [reflection]

すべて許されてしまうような 寛大な夜があるとして
それが今夜ならばと願う

すべて許してくれるような 寛大な天使がいるとして
それが君ならばと願う

すべてが終わりまた始まる 重要な朝が来るとして
それが明日ならばと願う

-- Lonesome in a crowd / 藤井 一彦


それが明日ならばと願う


2009年8月12日水曜日

いつまでも変わらない優しい音 - Love Is Green [reflection]

今日で34歳になりました.
Jeff Beck の Love Is Green という曲を聴きながら書いています.

少なくとも100回以上は聴いたはずの曲なのに,聴けばいまだに新しい音が聞こえます.

この曲をはじめて聴いたのは,17歳の時.
あれからちょうど倍の人生を生きたことになります.

その間,嬉しいことも,悲しいことも,楽しいことも,辛いことも,それぞれウンザリするほどありました.

それでもこの曲は,今日も変わらない美しさと優しさで,時の流れを一方的に無視して響いてきます.


なぜか昔から,聴けばなんだか泣きたくなる曲です.

それは,人生の儚さかもしれない.

生きることに対する喜びかもしれないし,
生きることに対する不安かもしれない.

ふと感じる明日への希望かもしれないし,
ふと感じる明日への絶望かもしれない.

愛する人への想いかもしれない.

そのすべてを包み込んでいる,そんな曲だと思うんです.



1976年に録音された,わずか2分半のインスト.

特に,オチもヒネリもありません.
ただ今日もなんとなくこの曲を聴いて,なんとなく書いてみたくなっただけです.


34歳といえば,まだまだガキンチョですね.
Jeff Beck がいまだに現役なんですから.

今日は,最高の1日を過ごそうと思います.
いい日になりますように.