Steve Jobs のプレゼン失敗集 [memo]
プレゼンの達人は,その失敗まで話題になるようで...
ジョブズ聖下プレゼン失敗集
If it's fine rain or shine I don't mind I'll take it anyway
プレゼンの達人は,その失敗まで話題になるようで...
ジョブズ聖下プレゼン失敗集
梅田さんが自身の Blog で ウェブ進化論 の補足として,彼の Google 観を少し述べている.
My Life Between Silicon Valley and Japan:「ウェブ進化論」とグーグル
その内容よりも,「ある本が Blog を通して効果的なマーケティング効果を上げて大きな成功をあげ (とうとう書店ベストの1位になったそうだ),数々の書評が Blog でポストされ,さらに著者がその補足をまた Blog で行う,ということが普通に行われる世の中になったなぁ」と実感した.
「こんなポストをすると Peace Pipe の品位を下げるなぁ」と思いつつ,あまりにアホらしくて思わず紹介.
名言に”もちろん、性的な意味で”をつけると妙にエロくなる
言葉っておもしろいなぁ.
Google Maps を利用したサービスだが,う〜んおもしろい.
…というか,アイデアがとても素晴らしい.
はてなワンワンワールド
はてなワンワンワールドとは
いぬになって世界中を走り回ったりおしゃべりしたりできます。
ともだちシステムについて
マップ上にいるいぬのプロフィールアイコンをクリックするとおともだちになれます。お友達になると、自分のことばを相手に伝えることができます。
Google Maps API を利用したサービスは日本だけでも枚挙に遑がなく,最近では 讃岐うどんチェッカー なんてのまで表われている.
印象的だったのは,同じく Google Maps API を利用している はてなマップ をあるメーカーのトップに見せたら「開発コストは数億円以上かかったに違いない」と言われ,「いえ,1人のエンジニアが5日で作りましたよ」という,梅田さんの ウェブ進化論 で紹介されていた話.スクラッチからこの実装をしたら数億円規模の開発でも,Google が API を公開したから5人日でできてしまったということだ.
つまり,API を公開するということは,そういうことなのだ.
今回の「ワンワンワールド」しかりだが,優れた技術を公開すれば無数の斬新なアイデアがどんどん生まれ,その技術が様々な形として生まれ変わりエンドユーザーに恩恵を与え,API を公開した側もそのアイデアに刺激されて次の技術開発に繋げることができる.
家電の世界も早くこうなればいいのに...
みんなドアを開けようと必死になって鍵を探そうとしてるけど,ドアは最初からロックされてなかったってこと.
「Mac ではメインブラウザを何にしようかねぇ?」という話.普段は Firefox をメインに使っているが,せっかく Mac に "SWITCH" したので,しばらく Safari を使ってみることに.設定項目もコンパクトで分かりやすいし,UI もとても美しい.
ただ使ってると,「ブラウザの質」うんぬんよりも,単純にこれまでの環境の個人情報データが欲しくなってくる.ブックマークのインポートぐらいはできるけど,特に Cookie の内容,つまり各ウェブサイトのログイン情報や Peace Pipeのアクセス解析の管理者情報 (自分自身で観覧した分をアクセス統計ら除く) など,いちいち再設定するのが煩わしい.
Cookie Selector for OSX というのを見つけたが,Safari ⇔ Firefox 間の Cookie データ移行はサポートされていなかった (あたり前か...でも惜しいな).
両者のファイルフォーマットを解析して変換するスクリプトを書いてもよかったけど,パスワードデータベースなども引き継ぎたかったので,結局 Firefox に戻ってくる.
Firefoxは Mac:Intel - wiki.mozilla.org にある非公式の Intel CPU 対応版を入れてみる (Deer Park として公開されている).
自分が利用していたエクステンションとテーマを入れ,元々の環境のユーザープロファイル下の,
設定ファイル: prefs.js user.js ユーザースタイルシート: chrome/usercontent.css chrome/userchrome.cssから必要な部分を抜き取り,さらに
個人情報ファイル: bookmarks.html -- ブックマークファイル cookies.txt -- Cookie signons.txt -- パスワード key3.db -- パスワード要約ファイル hostperm.1 -- 許可情報 cert8.db -- セキュリティ情報ファイル secmod.db -- セキュリティ情報要約ファイルをコピーしてくれば,今までとまったく同じ環境が手に入った.
history.dat -- 履歴 downloads.rdf -- ダウンロード履歴 formhistory.dat -- フォーム履歴 localstore.rdf -- レイアウト情報 mimeTypes.rdf -- ダウンロードファイルタイプ情報あたりの個人情報ファイルまでコピーしても良いだろう.
忌野 清志郎さんが大好きだ.あの心の中をえぐり出すような詩と,果てしなく誠実に響く歌声,心の奥底に秘めた強い意思,時には身を乗り出したくなるぐらい激しくそして時には涙が出るぐらい切ないメロディに,もう20年近くもシビれっぱなしだ.実際にステージで見る彼は,その小さな体から圧倒的な存在感をかもし出し,溢れるばかりのパワーを放出している.
今日たまたま部屋の片隅から,昔の彼のコラムを見つけた.TV Bros に連載していた「瀕死の双六問屋」の「第三十二話・元気を出してねと、よく女に言われるけれど」より.
ふざけんな。俺はやっと始まったんだ。始まったばかりさ。
--中略--
心配はいらないんだ。体力がありあまっているんだ。君に90%程分けてあげたいよ。一生に一度くらい元気というものが無くなってみたいんだ。誰かに心配なんかされると僕は心配してる人のことが心配で言いたいことが最後まで言えなくなってしまうんだよ。
--中略--
君の感じ方が元気でありますように!
うーん,小さなことで悩んだりするのが,あまりにバカらしくなってしまいますね (別に何も悩んでないけど).
「Web 2.0」という言葉が流行りだしてから,いたるところで「XXX 2.0」という表現がされているが,これもその1つ.
社員 1.0 と 社員 2.0
「またこの手のネタか…」と思ってみたが,これ,blogs.sun.com (サン・マイクロシステムズの公式ブログ) ってとこがおもしろい.そもそも社員に対して,「自分がサン社員であること」を明かして自由な意見が言える場が提供されていることが素晴らしい.サンの自由な社風の表われだろう.
ま,酒の場で上司を説教してしまう社員ばっかりになったら,上司は大変ですがね.
人は自分が正しいことを主張したがる生き物だ.
それは別に悪くない.
でも時に人は,他人を否定することで,自分が正しいことを証明しようとする.
たぶん私も,そしてあなたも.
これがやっかいなんだな…
これから折を見て,[mac] のカテゴリとして iMac に施した内容を紹介していこうと思う.いわゆる私の「始めての Mac 体験記」みたいなものだが,熟練ユーザーの方々にはきっと笑われそうな内容でも,誰かしらの参考になれば幸いである.
さて,UN*X 派の私も iPod だけは仕方なくサブマシンの Windows に iTunes を入れて使用していたが,iMac 購入を機に iPod を HFS+ で初期化し,Win 側のデータを iMac に移行した.というわけで今回は私がやった手順の紹介.
Windows の iTunes における必要なデータは,一般的に
%USERPROFILE%\Application Data\Apple Computer\iTunes %USERPROFILE%\Local Settings\Application Data\Apple Computer\iTunes %USERPROFILE%\My Documents\My Music\iTunes C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\Apple Computer\iTunes\SC Infoと言われている (Windows で iTunes を利用されている方は定期的にこれらをバックアップしておくことをお勧めする).
%USERPROFILE%\My Documents\My Music\iTunes以下の
ライブラリ情報ファイル: iTunes Library.itl iTunes Music Library.xml 音源データ: iTunes Musicを Mac の
$HOME/ミュージック/iTunes/以下にコピーすれば,全ての音源データ,プレイリスト,再生回数,Podcast の登録情報など,必要なデータが全て引き継がれるようだ.非常に簡単だ.特に "iTunes Music Library.xml" は,中身にファイルの位置情報が絶対パス (Windowsのパス) で書いてあるのに,コピーするだけでそのまま (Mac 側のパスに変換されて) 使えたのには少し感動した.
$ vim -b -o iTunes\ Library iTunes\ Library.itl :windo :se tw=0 :windo :%!xxd "iTunes Library.itl" の内容を "iTunes Library" 側にコピー :%!xxd -r ("iTunes Library" 側のウィンドウで) :wq ("iTunes Library" 側のウィンドウで)
$ find . -type d -exec chmod 755 {} \; $ find . -type f -exec chmod 644 {} \;としておく.約5600曲,32GBぐらいのデータ量だが,そんなに時間はかからなかった.
度々書いているが,私は家電メーカーでソフトウェアエンジニアとしてモノ作りに携わっている.今日は普段のオフィスを離れて,「将来に向けてどんな機能を実現していこうか」というブレストを行なった.
内容については当然詳しく書けないが,「3日で実装できそうなのに,なんで今まで気付かなかったんだろう?」というコロンブスの卵のようなものから,「商品としては一般ウケしないかもしれないが,あったら私は絶対ほしい」と思うアイデア,「この機能が採用されるなら,絶対に自分が実装したい」なんていう人もいて,なかなか楽しい時間を過ごした.
個人的な収穫は,「開発している当事者が作っていて楽しくないもの」が,「ユーザーにとって楽しいわけがない」という,至極単純で当たり前のことの再認識.
「それをやるとコストがあがる」「そのサービスはインフラ構築が大変」なんて言う前に「エンジニアだったら夢の1つでも語ってみろよ」ということなのだ.
iMac に Mozilla Firefox をインストールしようとして,ウェブを徘徊していた時にたまたま目にしたサイト.
Hendrix - mozilla.org Feedback System
Mozilla のフィードバックを投稿するサイトのようだが,ジミヘンのフィードバック奏法とかけているらしい.
ま,ありかなしかで言えば,ありかな? ...いやなしか.
このサイトを見た時の脱力感でもう既にどうでもよくなったが,ちなみに Intel Mac 対応の Firefox 正式版 (1.5.0.2) は3月後半リリースだってさ.
一応,mozilla wiki から非公式の Intel Mac 対応ビルドを入手できる.使用する場合は自己責任で.
このエントリー で紹介した梅田さんの「ウェブ進化論」,かなり売れてるみたいで品切れ状態とのこと.
My Life Between Silicon Valley and Japan: 「ウェブ進化論」品切れ状況について
この本をお勧めした私としては喜ばしいことだが,それよりも注目に値するのは,はてなキーワード:「ウェブ進化論」を含む注目エントリー のエントリー数を見ても分かる通り,この本が blogosphere (ブログ界のコミュニティのこと) で爆発的な盛り上がりを見せていて,この viral marketing が少なからず売り上げに影響していることだ.
未来のいつか/hyoshiokの日記:ウェブ進化論 より.
マーケティングの専門家にぜひ検証してほしいのだが、このウェブ進化論はBLOGマーケティングとでも言うべき手法で効果的なPR活動を行ったはじめての書籍なのではないだろうかと。LinuxのLinusが優しい独裁者としてふるまったように、梅田は自らがコードを書くわけではなく、彼のBLOGを媒体としたコミュニティによって効果的にその本の影響力が伝播し、結果として大きなうねりを発生させ、それは従来のマスメディアを媒体とするPR活動とはまったく異なる手法をかれは実験し実践したのではないかと。ウイルスに感染するようにあるいはオープンソースのバザールモデルが機能するように低コストで効果的なマーケティング活動を実践したのではと。
まさに ブログ・オン・ビジネス である.
Viral marketing については Life is beautiful: Viral Marketing が参考になるので合わせて紹介しておくが,いずれにしてもマーケティングや経営を専門としている方にとっては,無視できない状況・時代になりつつあるのではないかと思う.
日本では2011年にアナログ放送が停波する予定で,一部では「税金の無駄使い」なんてことも言われているが,アメリカでは先日可決された「2009年2月17日をアナログ放送の放送期限とする法案」 に Bush が正式にサインをした.
CEA (米国家電協会) の Gary Shapiro と,NAB (全米放送協会) の David Rehr が声明を発表している.
CEA Press Release
NAB Press Release
というわけで,インターネットイノベーションの中心にいるアメリカでも「既存メディア」が動きを見せているわけだが,「番組のネット配信」や「放送と通信の融合」,「既存メディアの淘汰」といったキーワードが錯綜する中,今後どのような動きを見せていくのかは是非注目したいところだ.
とりあえず記念撮影.
元々 Windows はあまり好きではなく,自宅でも会社でも UN*X 系 を好んで使っている私 (自宅は NetBSD, オフィスは Gentoo Linux).Mac は高校生の頃使っていたが (System 7系,確か PowerBook 520 とか…だったかな?),もうそれから干支が1周して,ほとんど「始めての Mac」と言っても過言ではないだろう.Mac に関しては,OS X で Darwin (Mach + FreeBSD ベース) になってからずっと興味はあったが,これまでなぜか手を出さずにいた.
そんなことよりも,このエントリー でも書いたが,Apple はとことん「クールでカッコよく,ユーザーの心を酔わせる」モノ作りをしている印象がある.Windows が「道具」だとしたら,Mac は「玩具」とでも言えばよいのかな (ちなみに OS の性格としては,Windows は「計算機」,UNIX は「テキスト処理機」,Macは「マルチメディア再生機」というイメージを持っていた).
そして (Windows ユーザーではほとんど見ない) 多くの熱狂的な Mac ブロガーは,随所で「Mac がいかに素晴らしいか」を,本当に,本当に楽しそうに語るのだ.私が iMac を買ったのも,「*BSD が大好きで Mac のカーネルが BSD ベースだから」なんて理由ではなく,「そんな楽しそうな彼等が羨ましかったから」なんだろうと思う.
Windows を使っていると,どうしてもシェルやフォントを入れ換えて Look & Feel を変えたり,様々なソフトを駆使して UI をハックしたりしたくなる.ちなみに下は,そんな無駄で不毛な努力が施された私のオフィスの Windows ノートのスクリーンショット.
Mac は,初期状態で十分洗練されつくしたデザインと UI に陶酔し,ワクワクしながら使える gadget であることを期待している.これからが楽しみだ.
…といっても,実は今回購入した iMac は,ほとんど「嫁さん専用マシン」になりそうな予感がしていて,私は ThinkPad を購入する予定を立てている が,Mac をあまりに気に入ったら,MacBook Pro にしてしまうかも...こんな記事 もあることだし.
ただ,今はこっちの方が気になってしょうがない.
Intel iMacの一部に画面表示の不具合--アップル、原因を調査中
【2006/02/16 追記】
上記の Intel iMac の不具合,どうやらハードウェアの不具合ではなかったみたいです.とりあえず一安心.
アップル、iMacの画面表示問題を修正するOSアップデートを公開
Passion For The Future の 書籍の紹介より.
Passion For The Future: 子供の「脳」は肌にある
人の親になる前は,こんな記事に目が行くとは思わなかったものだ...
JR 東京駅構内で開催されている Lenovo トリノ冬季オリンピック記念キャンペーン に行ってみた.
私はノート PC なら断然に ThinkPad が好きだ…と言いながら,実はまだ自分で所有したことはない.
スペックだけを比べると他メーカーの PC より割高感が出てしまうし,VAIO のような TV 録画機能やワンセグ放送対応がある訳でもないが,ThinkPad にはそれを超えたユーザビリティーがあるという.膝の上で使った時に画面がブレにくいとか,自然と手を伸ばした位置にボタンがあったりとか.車に例えるならエンジンや燃費などのカタログスペックだけではなく,シートの座り心地やギアの感触が気持ち良くて,一度乗ったら他は考えられない名車といったところだろうか.もちろんその堅牢性を高く評価する声も絶えない.
というわけで,このイベントでは普段店頭ではほとんど見ることがないチタンボディの ThinkPad (Z60m/t の最上位機種) や,新発売の T/X60 が体験できる.14日までのイベントなので,東京近郊で興味がある方は明日 (もう今日か) の仕事帰りにでも覗いてみるといいかも.
もうとっくにタイミングを逸しているので,わざわざ書かなくても良かったのだが,音楽ネタが続いたついでにもう1つだけ.
Patriots が NFL 史上初の3連覇を逃した時から興味が半減した今年のプレーオフ.Super Bowl も 録画してから見てなかったが,Blueの雑記帳: ローリング・ストーンズ スーパーボウル・ハーフタイム・ショウ などを始め,ハーフタイムショウの Keith が随所で評判が良いのだ.
実際見てみると,「Stones は Brian の頃から 74年頃まで.Ronnie が入ってからは Black And Blue ぐらいが限界だよねー」なんてひねくれていても,Keith のテレキャスカスタムの最初のリフでくらくらしてしまうのである.
Keith もいいが,Charlie が最高だなぁ.
Return to Sin City のついでに Amazon で注文した ハイロウズ の 「日曜日よりの使者」というシングル.私はハイロウズには一切の興味がなく,特に好んで聴くようなバンドではない.そんな私がこの曲に注目したのは,ある噂を耳にしたから.
詳しくはこちら.
誤爆ぶろぐ: ■ダウンタウンの番組を見て自殺をやめたミュージシャン■
松本 人志は大好きだ.
2004年に開催された「Return to Sin City」という Gram Parsons のトリビュートコンサート.
Gram Parsons とはカントリーとロックを融合させ,The Rolling Stones や Bob Dylan を始め60年代の音楽シーンに絶大な影響力を与えつつも,1973年に26歳という若さでこの世を去った偉大なミュージシャンである.実際,この頃の Stones のアルバム (Beggar's Banquet から Let It Bleed, Sticky Fingers, Exile On Main Street ぐらいまで) にはまじまじと Gram の影響が感じられるし,最近では The Black Crowes も (ってもう最近とは言わないか) しょっちゅうライブで Gram の曲をカバーしていた.
元々この DVD は,大好きな Gram のトリビュートコンサートに,大好きな Keith Richards が参加しているということで目にとまった.セットリストを見ていて,「"SHE" (私が一番好きな Gram の曲) を Norah Jones がやったのかぁ.ちゃんと歌い上げきれるのかねぇ?」とか,「"Wild Horses" (Stones が Gram に捧げた曲) を最後に全員で演ったのかぁ.なんてありがちな展開なんだ…」とか思っている最中,思わず叫んでしまった.
目に飛び込んできたのは "Susan Marshall" という文字.あの The Mother Station のボーカリストが,Dan Penn (これまた私が大好きなミュージシャン) の Do Right Woman, Do Right Man を演っていた.
Mother Station というバンド,Post-War・Modern ブルースや,60年代のクラシックロックに激しく傾向する私にとって,90年代を救ってくれた数少ないバンドの1つであり,私が感じる「カッコイイ」の全てが凝縮されたバンドだった.
Mother Station について書くのは,今はやめよう.何ページ書いたってこのバンドに対する想いは尽きないし,書き手が一方的に興奮した文章は,読み手をしらけさせるだけだろう.
ただ1つ,この動いている Susan Marshall を見て感じたのは,この時点でもう Brand New Bag という Mother Station が唯一リリースしたアルバムから10年も経っているということ.10年といえば,71年の Sticky Fingers で Wild Horses を歌い,鳥肌が立つようなカッコよさを備えていた Mick Jagger が,81年の Let's Spend The Night Together の映画ではフットボールパンツ姿になっている時間である (我ながらなんて分かりやすい表現だろう.[music] のエントリーを読んでくれている人には,「インターネットが一般に広まった95年から『Web2.0』なんて言葉が聞かれ始めた2005年」なんてくだりよりもよっぽどピンとくるはずだ).画面に映った Susan は,「あれ? どこのディナーショーから抜け出してきたオバチャン?」という,Brand New Bag のジャケからは変わり果てた風貌.どうせならとことん幻滅させてくれればいいのに,あの魂をゆさぶるような声はやっぱり Susan のままで,夢にまで見たその全身全霊を絞り出すような歌い方を,まさに目の前で映像として見ているのだ.そんな私にできることは,1994年に Gwin Spencer と Memphis の1ローカルバンドとして演っていた Mother Station というバンドに思いを馳せることと,Mother Station はもうどこにもなく,私の中の永遠の幻であり夢であるということの再認識.今思えば,「一体何を期待していたんだろう?」と思う.DVD を見る前の興奮とは裏腹に,とても切ない気分に浸る日曜の夜だった.
You can't put your arms around a memory
-- Johnny Thunders
CNET Japan・森 祐治さんの 思考の枠を規定するグーグル という記事より.
私は Google について,このエントリー で,「新たな世界地図を描いて世界の覇者になるかもしれない」という表現をした.また梅田さんは,「ウェブ進化論」 で Google について彼なりの明快な説明をされている.最近,Google という企業が,「ただの検索エンジンではない」ということについて言及する記事も増えてきたように思う.上記 CNET 森さんの記事もその1つ (そのうちいちいち紹介できないほど増えていくかもしれない).
この記事は,「メディア」という切り口から Google が我々に及ぼすかもしれない「思考の牢獄」というところまで議論を発展させているという点では非常に興味深い.ただ,全体的に少し悲観的な感じがしてしまう.
そもそも,この記事の中で森さんの立ち位置が良く分からない.というのは,前半2ページの途中までは,「学生諸君が提出するレポートが Google の検索結果を切り貼りしたものばかりになりつつある」という例を挙げ,
それは、教育で獲得されるべき「物事の捉え方」や「理解の仕方」という側面が大きく抜け落ちつつあるということだ。
と,Google 検索が発展しすぎた結果の代償に警鐘を鳴らしているように伺える (※1).
ところが後半では,Google 検索「ありき」で,検索結果などによって得られる情報から「更なる思考を展開することでこれまで得られなかった成果により生活品質を高めるという機会」があるという前提で,「検索結果を何らかの形で制限すること」が我々を「思考の牢獄」に閉じ込めると説いている.
結果、このような環境下に生まれ、育つ人々は、それ以外の環境で生を受けた人々とは全く異なる「思考の枠組み」に生きることを強制され、「思考の牢獄」以外の世界を想像することなく一生を終えることが大多数になるのではないか。
とし,最後には「洗脳」という言葉まで持ち出されている (※2)
私はこう考える.
まず前者の議論 (※1) については,「新しい世代にとって,ネット検索により情報を収集するのはごく当たり前のこと」になりつつあるということ.極端に飛躍した例を挙げれば,今日の世界で大阪から東京まで新幹線で移動する人を見て,「なんてけしからん! 江戸時代には参勤交代で各藩の大名は歩いて江戸まで行っていたんだ」と言う人はまずいない.10年後 (あるいは20年,30年後かもしれないが) にネット社会が今現在持たらしている革命を歴史が証明する頃には,「検索結果によって情報を収集しないこと」は今日の「参勤交代」ぐらい過去のものになっていて,その枠組みの中で「物事の捉え方」や「理解の仕方」はきちんと養われていくのではないか.
また後者の議論 (※2) については,あえて私はとことん楽観主義を貫いてみたいと思う.つまり,いわゆる「ネット社会の自浄作用」が働くと思っているのだ.Blog を始めとする public journalism は,もはや絶大な影響力を持っている.もしブロガーの10人に2人か3人が,「Google が検索結果を (我々の思考が規定されるレベルまで) 制限している」と感じて,「おい,Google なにやってるんだ? 貴様らは世界を『better place』にすると約束したんじゃなかったのか?」という声をあげれば,その wisdom of crowds はきっと無視できないものになるだろう,と.
Google という企業は,確かに畏怖の念を与えるかもしれない.でも私は,同時に非常に期待しているのだ.「200年かかったかもしれないネット革命が,Google という異端児が登場してイノベーションに火をつけてくれたおかげで,10年 (20年でも30年でも構わないが) で済んだよね」と言ってみたいのだ.かつて Jimi Hendrix がギターという楽器に革命をもたらしロックのみならずクラシックにも絶大な影響を与えたように,Jim Morrison や Bob Dylan がそのあまりにも深い詩の世界で音楽のみならず文学にも変革をもたらしたように,The Rolling Stones が ロックの世界を,そして The Beatles が音楽の全てを変えてしまったように,今度こそは改革がリアルタイムでこの目で見れると信じていたいのである.
このエントリー で触れた Grace Potter and The Nocturnals だが,アメリカに住む友人がライブを見たとのこと.Soulive の前座だったらしい.
せっかくなので,彼からのメールを本人の許可を得て紹介しておこう.
昨日ライブ観てきたよ。Graceが若くてびっくり。22歳?それに結構可愛かったし・・・。
ま、そんなことよりも、良い声してた。声量もリズム感もしっかりと備えている歌声でアルバムのタイトル曲をアカペラで歌ってくれたけど、すごかった。心に響いたね。JazzというよりもSouthern Soul/Blues的で彼女の声は素晴らしかった。また聴きたいなと思わせてくれたよ。
ただ、バンドとしては期待値を下回った(かなり期待してしまったのもあるけど)。ベースが物足りなかったのと、ギターがもう一人いたらもっと音に厚みのあるグループになるはず。ボーカルとバンドのレベルが明らかに違っていたよ。
この友人の音楽センスは私が保証するので,きっとこの通りだったんだろう.うーん,アルバムを聴く限りはバンドも結構イケてると思ったんだがねぇ… 私があるバンドを評価する時 (と書くとエラそうだが,要は好きになるかどうか) に「ライブがカッコイイこと」は絶対条件の1つになる.ライブを見て好きになったバンドも,失望したバンドもたくさんある.こうなったら自分の目と耳で確かめたくなってくるな.日本には来ないのかな.
ちなみに私は,ボーカリストに一番重要な素質は,なにより「声量」だと思っている (というか絶対にそうだ).Grace がライブで「声量がしっかりしていた」のはひとまず good news だ.
アマゾンで予約注文していた梅田 望夫さんの「ウェブ進化論」という書籍,昨日届いて一気に読みきってしまった.思えば,手にした時から他のことには目もくれずに読破した本は久しぶりだ.
この本は,私がこの Blog でも度々言及してきた,個々の情報発信が容易になった今日の「総表現社会」について,一般的には「サーチエンジン」ぐらいにしかまだ認識されていない Google という社会 (「会社」ではなくあえて「社会」と呼ぼう) が恐ろしい構想を持った脅威であること,そして今まさに世界そのものを変えようとしてる変革の真っ只中に我々がいること,などを見事に表現している.この変革を直感的な概念としてはしっかりと確信しつつも,なかなか表現することが難しかったもどかしさが的確に言葉として説明されているという点で,この本はとても貴重であると同時に少し悔しい気分にさせる.
ポイントをいくつかあげておこう.
今起きている革命は情報革命であるということ.そしてこれは例えばかつての産業革命がそうだったように,騒がれている時はそれほど実感できるものではなく,その後すごく長い時間をかけてゆっくりと変化していくということ.またこの変化は,これまでの知識や経験では説明できないようなものであり,本の中の表現を借りればそれは「これまで見たことのある何ものにも似ていない」もので「その異質性や不思議さをそのまま飲み込んで理解するよりほかない」ということ.Google が,ネット世界の新しいルールを全て体現し,知の世界を再編成しようとしていること.また Google と楽天やライブドアといった日本の IT 企業との対比はりんごとオレンジを比べるようなもので意味がなく,むしろ日立・東芝・富士通・NEC・ソニー・松下といった企業が半導体やPCには飛びついたのになぜインターネットには飛びつけなかったのかという問いかけの方が本質的であるということ,「チープ革命」「ロングテール」「Web2.0」といったキーワードについて.
書籍帯には将棋の羽生 善治が
これは物語ではなく現在進行系の現実である。
グーグルとネット社会の未来について、希望と不安が見えてくる。
というコメントを寄せているが,私もこの本を,「意見」が主張されたものではなく,「事実」が説明された解説書,と捉えた.
そしてこの本は,序章で「この変化は見ようという意思を持たなければ見えない場所で起きている」と前置きしながら,最終章で「大きな環境変化が起きたときに,真っ先に自分が変化しなければ淘汰される」というシリコンバレーの掟を紹介している.
できれば,この Blog を読んでくれているみなさんを始めネット社会に身を置く全ての人に読んで頂きたい.いやむしろ,今何が起きているか理解できない頭の固い連中にこそ読んでほしいのかもしれない.実際梅田さんもある対談で,「ネット社会に身を置く人にとっては,この本の内容は全部知っていることかもしれない.でも自分の考えを親とか,全然理解してくれない人に説明する時に,この本の内容を自由に盗んで使ってもらえればいいと思う」と言っていたし,所々感じるこの本の中の「まわりくどさ」はこれらの連中に対しても意識して書かれているからだろう.
また,この書籍の発売を記念して,梅田さんがブロガーとディスカッションを行うというイベントが行われた.
東京で「ウェブ進化論」出版記念イベント
「ウェブ進化論」: あとがきの一部、発売日の東京でのイベント
既にこの内容が音声ファイルとして 公開されている が,こちらでも非常に興味深い議論を聞くことができる.梅田さんが既存メディアに対して「製造業や他の産業に対して『もっと経営努力をしろ.国際競争においてなにをやってるんだ』と毎日のように書いているくせに,メディアは何もしないでじゃぶじゃぶの経営をやっている.人に対して言った厳しいことの半分ぐらいを自分でやれば普通に survive できるんじゃないの?」と言いきったのは痛快だったな.
今日は家族でディズニーランドに出かけた.行く度に思うことだが,つくづくここは子供よりも,むしろ「大人の為に作られた」場所だと感じる.ディズニーランドと一般的な遊園地には決定的な違いがあって,遊園地が「普段の自分のまま楽しむ」場所であるのに対して,ディズニーランドは「ある見えない扉を開けて,別の世界に飛び込んで行く」場所なのだ.
「大人が子供に戻れる場所」とでも言えば分かりやすいだろうか.でもそれだけでは片付けられないのである.もう少し詳しく話そう.
人は誰でも心の中に扉を持っていて,子供から大人に成長する過程で少しずつこの扉を閉めてきた.
例えば小さい子供が,坂道で「地面が少し傾いている」だけで楽しくてしょうがなくて,ゴロゴロ転がって遊んでいる.そこに父親がやってきて,「服が汚れるだろ!」と叱りとばす.少しずつ自分の心の扉を閉じると同時に,そのうち「地面が傾いている」ことなんかは当たり前になり,楽しむ為には「カネ」「車」「女 (男)」みたいなものが必要になっていく.
例えば小さい子供が,何気なく「ママ,あのオバサン太ってるね!」と素直に発言する.そこで母親が「シッ!! そんなこと言っちゃダメ!!」と耳元で慌てて注意する.ここでも子供は心の扉を少し閉じ,「発言する前に頭で考える」という能力を得て行く代償として,「思ったことを素直に言えなくなる」自分も少しだけ成長していく.
大人になってからこの扉を開けるということは,地位や名誉を脱ぎ捨てた自分の本質と向き合うことであり,成長の過程で切り捨ててこなければいけなかった自分との再会であり,それはつまりあらゆる種類の「死」の体験なのだ.すなわち「エゴの死」や「嘘の死」「間違った考えの死」そして「飾ってきた自分の死」である.
禅における無我の境地とはこの扉を開けることなのかもしれない.60年代のフラワームーブメントの真っ只中にいたヒッピー達は LSD を使ってこの扉を開けようとしていたんだろうし,Aldous Huxley の 「The Doors of Perception」からそのバンド名を取った The Doors は完全に「扉の向こう側」の世界を歌っていた.
そして Walt Disney が描いた世界は,まさに「扉が少し開く感覚」だと思うのだ.ちょっとした変化がたまらなく新鮮で,心から感動し,無邪気に笑っていた頃の自分との再会を,少しだけ手助けしてくれる世界.上の写真は今日のパレードからだが,「Laugh Factory」とはなんとも粋なフレーズではないか?
If the doors of perception were cleansed, everything would appear to man as it is: Infinite
-- William Blake
このエントリー で書いた「世界・時の旅人『君はオーティスを聴いたか 忌野清志郎が問う魂の歌』」という番組を見た.まず,Otis Redding をご存知無い方には,「ソウル界のカリスマ的存在だった人」とでも言えば良いだろうか.以下,NHK の 今週の主な番組 からの抜粋.
アメリカ音楽界で伝説として語り継がれているスーパースター、オーティス・レディング。1962年に彗星のごとくデビューし、黒人の魂の歌「ソウル・ミュージック」を確立。ずば抜けた歌唱力と“シャウト”で聴衆を魅了し、ビートルズなど多くのミュージシャンに影響を与えた革命児だ。しかしデビューから 5年、全米人気投票でNo1に輝いた直後に、自家用機の墜落事故で音楽活動に終止符を打つ。26歳の若さだった。デビューから35年になるミュージシャン忌野清志郎は、オーティスから強く影響を受けた。左手でマイクを握るのも、歌の途中でガッタガッタと口ずさむのも、観客に「愛し合っているかい?」と問いかけるのも、彼の影響だ。なかなか売れなかった若い頃から、いつもオーティスの生きざまが支えだったという。ベトナム戦争でアメリカ全土が大きく揺れていた60年代、オーティスの歌声は、自由と平等を求める黒人の公民権運動のテーマソングであり、その高揚とともにあった。オーティスの叫びが人々の胸に響いたのはなぜなのか。オーティスはどんな思いで短い生涯を駆け抜けたのか。忌野清志郎が40年の時空を超え、オーティス・レディングの生きざまを探る旅に出る。
たった1時間の番組で Otis のことが語り尽くせるわけがないし,清志郎さんがその生き様を探るというコンセプトなので Otis 自体をとことん掘り下げる内容ではなかったが,個人的には Steve Cropper が見れたのが嬉しかった.清志郎さんとも親交が深い人だから彼の登場は予想できたが,まさか一緒に Otis に捧げる曲を作って披露するとまでは思わなかった.
Steve Cropper は Booker T. and the MG's の一員として Otis Redding や Sam & Dave など,Stax Records に所属するアーティストのギターを努めた,私が大好きなギタリストの1人.作曲家としても,今回の番組でも取り上げられていた The Dock of the Bay や Eddie Floyd の Knock on Wood を手がけたとして有名だし,プロデューサーとしても第2期 Jeff Beck Group などのアルバムを制作している.最近では Blues Brothers Band としての活躍も記憶に新しい.
「優れたデザインは引き算である」という名言があるが,Cropper のギターにも同じことが言えると思う.一連のフレーズの中でやみくもに弾きまくるのではなく,あえて指を止めたりゆっくり動かすことによって生み出される彼独特のグルーブ感.つまり彼がギターを「弾いていない時」こそ,一番「Cropper らしさが出ている」と思うのである.そして彼のギターの音は,あまりにも誠実に心に響くのだ.
…なんか,Otis の番組のレビューで Cropper のことばかり書いてしまったが,最後に私が推薦する4枚のアルバムを紹介しておこう.
Otis Redding: Live in Europe
Otis のパフォーマンスも,Cropper 始め Booker T. and the MG's のバックも非常に素晴らしい1枚.Otis のアルバム では一番好き.
Delaney & Bonnie: Home
Cropper のギターに関してだけ言えば,このアルバムが一番カッコイイと思う.リズムの間に差し込んでくる彼のフレーズがなんともたまらない.
Booker T. and the MG's: Green Onions
Booker T. and the MG's のデビューアルバム.定番中の定番.
Booker T. and the MG's: McLemore Avenue
全曲 Beatles のカバー.バンドワークがなんとも素晴らしい.聴けば聴くほど好きになっていった.
実は以下の内容は 前回のエントリー の中で書いていたのだが,あまりにも話が脱線してきたので前エントリーは純粋に本の紹介にとどめ,別エントリーとした.
話が脱線したのは,
例えば私の場合,この本の「プランナーに学ぶ企業ブログつくりかた」という章は,「大規模ソフトウェア開発におけるチームブログのつくりかた」と置き変えてみると非常に興味深かったし,
のあたりから.
いくつものチームから構成される大規模開発で,各チームで Blog を立ち上げるのはおもしろいアイデアかもしれないと思った.定期的にプロジェクト全体ミーティングを開催するよりも遥かに情報共有が計れるだろうし,「他のチームよりもおもしろい Blog にしよう」という思いがチームワーク向上にも繋がるかもしれない.
そしてそれよりなにより,上司に Blog を書いてほしいと思った.それも直属の上司よりも,その1つ上,あるいはさらにその上のマネージメント層にである.部下にとって自分の上司がどんな考えを持っているか知ること,上司にとって自分の部下と様々な考えを共有しそのフィードバックを受けとることは互いに非常に重要だし,これをインタラクティブに行うことで組織の見通しが良くなるばかりか,様々なアイデアをピックアップできると思うのだ.
例えば (家電メーカーに勤めている) 私の場合,
「これからの10年で一番重要だと思う技術は?」
「なぜ iPod はあそこまで成功したと思う?」
「スケジュールと予算,どちらかを度外視していいプロジェクトがあったら,どちらを選ぶ?」
「全てを自分で決めていいプロジェクトがあったら,何を作る?」
「競合他社に今年勝つ為には何が必要だと思っている? 5年後に勝つ為には? 10年後は?」
「自社製品で世間に過大評価されていると思う製品は? また他社製品で世間に過小評価されていると思う製品は?」
「放送と通信の融合は本当に来ると思う? それはいつ頃どんな形で?」
などといったテーマについて,マネージメントがどんな考え方をしているのかとても興味があるし,こういった内容を気軽に議論できる場があったらいいと思う.
私は若い頃,会社で「カリスマエンジニア」と呼ばれていた先輩に,「有能なマネージャと無能なエンジニアが集まったプロジェクトと,無能なマネージャと有能なエンジニアが集まったプロジェクトでは,どちらが成功する確率が高いと思いますか?」と質問してみたことがあるが,彼に「その質問は成り立たないよ.有能なマネージャは有能な部下を集めるからね.」と言われてハッとしたことがある.マネージメント層にとって,社内マーケティングとして Blog を活用し,自分の考えをアピールしない手はないと思うのだ.
爆発的な普及を見せ,様々なレベルでの情報発信を容易にした Blog だが,これは「いかに Blog を企業のマーケティングに活用するか」ということにフォーカスした本.もちろん私はビジネスの為に Blog を始めたわけではないが,「シックス・アパートが編集した Blog に関する本」ということで細かいことは考えずに購入してみた (シックス・アパートは「トラックバック」を開発したことでも知られるブログ技術のリーディングカンパニー).
改めて認識させられるのは,これまでのホームページやメールマガジンといった「一方通行」の情報発信ではなく,Blog が双方向通信を可能にした「偉大なコミュニケーションツール」である点.
例えば私の場合,この本の「プランナーに学ぶ企業ブログつくりかた」という章は,「大規模ソフトウェア開発におけるチームブログのつくりかた」と置き変えてみると非常に興味深かったし,「成功企業のケーススタディ」にもいくつもヒントがあった.
特にビジネスでの活用ではなくても Blog を書いている全ての人,またはこれから Blog を始めようと思っている人に,広くお勧めできる1冊と言えよう.
Blog で記事を書いたら,更新 ping を送るのが基本らしい.こうすることにより,例えば BlogPeople のようなポータルサイトに自分の Blog が更新されたことを通知することができ,結果としてアクセス数アップに繋がるとのこと.
Blogger は Weblogs.com には自動で ping を送ってくれるが,それ以外の場所には ping を送る術が無いのだ.というわけで今回私が取った方法を紹介しておこう.
まず更新 ping を受け取るサーバはいろいろあるようで,
Ping送信先一覧(国内)
Ping送信先(海外)
さらに,まとめて複数のサーバに ping を送ってくれるサービスもある.
PingLiner
PinGoo!
私は単純に ping 送信先が多いという理由で PinGoo! を利用してみることにした.つまり,更新 ping を送りたいサーバは,
PinGoo! + 前述のPing送信先一覧(国内) + Ping送信先(海外) - PinGoo! が一括送信してくれるリスト - Weblogs.com
=
http://ping.weblog.ne.jp/ http://coreblog.org/ping/ http://rpc.technorati.com/rpc/ping http://api.my.yahoo.com/RPC2 http://ping.rootblog.com/rpc.php http://rpc.blogrolling.com/pinger/ http://xmlrpc.blogg.de/ http://rpc.pingomatic.com/ http://ping.blo.gs/となる.