2010年5月16日日曜日

Baby#1 - 忌野 清志郎 [music]

B0033DAVVOBaby #1
忌野清志郎

2ヶ月ほど前にリリースされた清志郎のアルバムを聴いています.

このアルバムは,もともと1989年にレコーディングされた音源が,昨年奇跡的に倉庫から発見され,ミックスを施してニューアルバムという形でリリースされたものだ.


リリースされてすぐにこのアルバムのレビューを書かなかったのは,私が天邪鬼だからです.

だってさぁ,それほどいい内容なら,なぜ本人が生きている時にリリースされなかったのだ? 「奇跡的にマスターテープが発見された」って,タイミング良すぎないか? …などと思ってしまうわけです.ジミヘンやジャニスあたりの散々な例があるだけに,アーティストが死んでから本人の意志とは無関係に音源がリリースされることには,少し複雑だ.


今頃改めて聴いてみたくなったのは,あるラジオ番組の DJ の,ある言葉がきっかけです.

清志郎の一周忌にあたる2週間前の5月2日,NHK FM で11時間近くも清志郎の曲を流すという番組がやっていた.
今日は一日 ○○三昧(ざんまい)

三宅伸治やトータス松本などがゲスト出演し,とてもいい番組だったのだが,なにより DJ だった NHK の黒沢アナウンサーがとても熱く,そして素晴らしかったのだ.番組を聴きはじめてすぐに信頼できると感じたし,彼の言葉にはいちいち共感できた.

そんな黒沢氏が,番組の終盤で噛みしめるように話した,こんな言葉が,ずっと胸に残っている.

あの…新しい歌は,これからなかなか聴くことはできないかもしれないけど,
これまでに残してくれたたくさんの歌が,あるじゃないですか,ね



この Baby#1,1989年録音ということは,ちょうど私が清志郎に出会った頃のボーカルということになる.そんな頃を思い出しつつ,清志郎が残してくれたものに感謝をしながら,Baby#1 を聴いている.そんな日曜の夜でした.

なんて素敵な夜だろう.



なんて素敵な夜だろう
いつも夢見てたことさ
あぁこの胸に君を抱けるなんて
ぼくは世界のナンバーワン

-- Baby#1 / 忌野 清志郎


0 コメント: