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2017年8月17日木曜日

If music got to free your mind, just let it go 'cause you never know [music]



If music got to free your mind, just let it go 'cause you never know

If your rhythm ever falls out of time, you can bring it to me and I promise I will make it alright

If your heart is beating free for the very first time, it will be alright


-- My Morning Song / The Black Crowes


2016年10月1日土曜日

ミッション・ステートメント (再掲) [mission-statement]

去年のはじめに書いた,自分自身の信条・理念を表明したミッション・ステートメント.

本来,最も大事なものはダイナミックに変わるはずであり,それを「配偶者,家族,金,仕事,所有物,娯楽,友人・敵,宗教,自己…」などと,一意に決めることはできません.このミッション・ステートメントは,その時・場面・状況において,私にとって何が大事なのかを判断する羅針盤です.

今一度これを噛み締めようと思い,ここに再掲します.

私は,自分の理念に基いて集団から抜け出し,明確な優先順位と人生哲学を持って自分と向き合う為に,以下のミッション・ステートメントを定義する.ここに述べることは,私が何者か,どのような人間になりたいのか,何を信じているのか,本当にやりたいことは何か,何を目指し,どのような貢献・功績を成し遂げたいのか,内面の根底にある価値観,方向性,優先順位は何か,である.

これを原則とし,私の人生の中心に置く.この原則は,私の安定 (心の拠り所),指針 (意思決定の基準),知恵 (目の前の事象をどうとらえて,原則を適用するか),力 (選択と決断,及び誘惑を克服する意志) の源である.


私は父親である.
私は,私の子供達の話をよく聞き,常に彼等の理解者である.私は,私の子供達を愛で包み,彼等に私が人生で学んだことを伝え,彼等を大人に育てあげる.私は,子供達が父親としか得られない経験を彼等と共有し,彼等の笑い声を世界で一番聞く耳を持つ.私は,私の子供達には近づきすぎず,でも彼等が手を伸ばせばいつも届く所にいる.私は,子供達がいろいろな体験ができる環境を整備し,彼等が好きなものを見つけたら徹底的にサポートするし,飽きて違うことをやりたくなったら,それも応援する.私は私の子供達のヒーローである.ヒーローは守るためにそこにいる.

私は息子である.
子供が悔いのない人生を送ることが,親にとっての一番の幸せだと信じ,私は自分が正しいと思う道を歩む.例えそれが親の願いや希望に背くものであっても.

私は友人である.
私の友人は,私を写す鏡であり,私もまた彼等にとって,彼等を写す鏡である.

私は技術者である.
私はテクノロジーの力,インターネットの力を信じている.私は,時間を操作して,取り出せる,四次元ポケットを創る.私は人のライフスタイルを変えるもの,普通の人をニートにするもの,そして人を幸せにするものを創る.私は1を2にすることよりも,0を1にすることにこだわる.私は私が創るものと,そのプロセスを愛している.

私は上司である.
私は私の部下を愛している.

私は部下である.
私は私の上司を顧客ととらえている.顧客が望むものを提供するのがプロであり,多くの場合,顧客に何を望むか聞かずともそれをする必要がある.顧客は,自分が望むものを認識していない場合さえある.

私はアーティストである.
私は自分にしかできない表現ができた時に,それを誇りに思う.

私は,明るく楽しい人である.
私は人を笑わせることが好きである.私と接することで,一緒にいる人が明るく楽しい気分になったら嬉しい.また私自身も明るく楽しい人が好きであり,そのような人達と出会う機会を逃さない.私にとっての麻薬は,そのような人達との会話であり,決して酒や煙草ではない.

私は冒険家であり,ファイターであり,粘り強い生存者である.
私は未だ見ぬものに勇気をもって積極的に挑戦し,例え打ちのめされてもまた立ち上がる.「ちょうど良いタイミング」なんてものは,嘘である.物事を決めるタイミングには,「たった今」か「永久に後」の2つしかない.最も恐れていることこそ,最もする必要があると考える.


人生はわくわくするものだと信じる.
迷ったら,わくわくする方を選ぶ.

人生はシンプルなものだと信じる.
迷ったら,シンプルな方に倒していく.

私は,ミニマリズムを追及する.

人生は自由なものだと信じる.
十代の若者が学校や教師に対して訴える自由ではなく,大人になってからの自由とは,誠実に生きることである.迷ったら,人として誠実かどうかを自らに問う.

人生は刺激的なものだと信じる.
但し,外部からの刺激は虚無だと理解している.

私は音楽の力を信じる.
この先いかなる困難に直面しようとも,きっと音楽が救ってくれる.

私は自分でコントロールでき,影響を与えられるものにフォーカスする.過去,未来を含めて,自分がコントロールできないことに時間を費やさない.他者の課題は切り捨て,自分の課題に他者を介入させない.


私は自分を信じ,受け入れる.
私は自立し,主体的に自分の人生を選択する.
私は他者を信頼し,常に感謝の気持ちを持ち,常に同じ目線で接する.
私は他者に貢献するが,他者の評価は気にしない.


私は,generous に振舞う.Generosity とは,金に対する気前の良さだけではなく,時間などを含めたコスト,及び心の寛大さをも指す言葉である.

私は謙虚に振舞う.承認欲求を否定する.自分を大きく見せる為の一切の努力を放棄する.

私は,タイムマネージメント,目標設定,一貫性,キャリアプラン,マルチタスクは,全て無意味だと考える.これらを全て放棄する.原則に従い,目の前にあることに集中して取り組む.

私は,自分に関係ない,重要ではない,緊急ではない情報は,全て無視する.

私のモチベーションは,自律,熟達,意義の3つを根拠とする.
その先にあるものは,没頭である.


私は,他人に言いたいことを言う.それが悪いことでも必要なことであれば言うが,特に賛辞の言葉は惜しまない.

私は良いものを選んで,ゆっくり食べる.満腹になるまで食べない.本質的なエネルギーは,節制から生まれると理解している.

私はツール・サービスを駆使するが,決してそれらには使われない.

私は金で買えるものに,本質的な価値はないと考える.モノを買うだけでなく,モノを買う準備をすることすら無駄だと悟っている.物質的なものより,精神的な成長を求める.物欲に駆られることがあれば,一度時間と距離を置く.但し,質の高い時間を買う時は,金を惜しまない.


毎日,知性を磨くことに時間を費やす.知性と肉体は繋がっているからである.

毎日,肉体を磨くことに時間を費やす.肉体と知性は繋がっているからである.


私は,常にクオリティよりもスピードを優先し,決して完璧主義者にはならない.細部が気になってきた時は,「いい加減はいい (良い) 加減」とおまじないを唱えて,そこでストップする.


全ての物体に存在意義がある.
周囲から与えられた価値観はまやかしである.
肉体と精神と宇宙は直結している.
旅は私の心を解放する.
音楽は私の魂を解放する.
水の流れは私に平穏をもたらす.


私は以上の原則に耳を傾け,常識にとらわれず,論理より直感を信じる.
モノゴトの結論というものは,直感から導かれ,論理でそれを後付けする.決してその逆であってはならない.


2015年4月20日月曜日

君は LOVE ME TENDER を聴いたか? [music]





2015年1月27日火曜日

僕の毎日を ユーモアに ユーモアに しておくれ [reflection]

また君のことを考えてた

駅までの坂道に お日様が お日様が 溶けている
僕の毎日を ユーモアに ユーモアに しておくれ

-- 雪どけ / 忌野 清志郎


2015年1月3日土曜日

ミッション・ステートメント 20150103 [mission-statement]

あけましておめでとうございます.

新年ということで,決意でも新たに…とか考えていたところ,こんな言葉が目に留まりました.それは,私の心に響くものでした.

人間が変わる方法は3つしかない.

1番目は時間配分を変える.
2番目は住む場所を変える.
3番目はつきあう人を変える.
この3つの要素でしか人間は変わらない.

最も無意味なのは「決意を新たにする」ことだ.



そしてつい先日,読書メモを公開した 7つの習慣 の中で,自身の信条・理念を表明した「ミッション・ステートメント」を書く,という内容を思い出しました.

著者のスティーブン・R・コヴィーは,「配偶者,家族,金,仕事,所有物,娯楽,友人・敵,宗教,自己…」などといったものを,最も大事なものとして人生の中心に置くのは,脆弱であると提唱しています.大切なものは時や場面によってダイナミックに変わるはずであり,一意に決めるものではない.代わりに「原則」を人生の中心に置くということです.

確かに考えてみれば,「本を月に10冊読もう」とか「残業は毎月○○時間におさえよう」みたいなことは,目的ではなく,あくまで手段ですよね.何を目指して本を10冊読むのか? 仕事がすごく大事な時なら残業が必要かもしれないし,家庭を優先するべき時もあるでしょう.それを適切に判断する為に,自身の信条・理念を明文化するのです.

というわけで,決意を新たにするのではなく,具体的に私のミッション・ステートメントを書いてみました.


人は皆,自分のレンズを通して世界を見ています.このブログは,私のレンズを通して見た世界を公開する場所だと思っています.それで読者の方が,「とある他人のレンズを通した世界」に触れることによって,なにかを感じて頂けたら幸せです.

ですので多少,恥ずかしい気もしますが,私のミッション・ステートメントを以下に掲載します.本来は時間をかけて熟考するべきものだと思うので,これはあくまで最初のバージョンということで.これから,リバイズの度にここに掲載していきます.

まあこれは,完全に自分自身に対するメッセージなので,適当にスルーして下さい.

私は,自分の理念に基いて集団から抜け出し,明確な優先順位と人生哲学を持って自分と向き合う為に,以下のミッション・ステートメントを定義する.ここに述べることは,私が何者か,どのような人間になりたいのか,何を信じているのか,本当にやりたいことは何か,何を目指し,どのような貢献・功績を成し遂げたいのか,内面の根底にある価値観,方向性,優先順位は何か,である.

これを原則とし,私の人生の中心に置く.この原則は,私の安定 (心の拠り所),指針 (意思決定の基準),知恵 (目の前の事象をどうとらえて,原則を適用するか),力 (選択と決断,及び誘惑を克服する意志) の源である.


私は父親である.
私は,私の子供達の話をよく聞き,常に彼等の理解者である.私は,私の子供達を愛で包み,彼等に私が人生で学んだことを伝え,彼等を大人に育てあげる.私は,子供達が父親としか得られない経験を彼等と共有し,彼等の笑い声を世界で一番聞く耳を持つ.私は,私の子供達には近づきすぎず,でも彼等が手を伸ばせばいつも届く所にいる.私は,子供達がいろいろな体験ができる環境を整備し,彼等が好きなものを見つけたら徹底的にサポートするし,飽きて違うことをやりたくなったら,それも応援する.私は私の子供達のヒーローである.ヒーローは守るためにそこにいる.

私は息子である.
子供が悔いのない人生を送ることが,親にとっての一番の幸せだと信じ,私は自分が正しいと思う道を歩む.例えそれが親の願いや希望に背くものであっても.

私は友人である.
私の友人は,私を写す鏡であり,私もまた彼等にとって,彼等を写す鏡である.

私は技術者である.
私はテクノロジーの力,インターネットの力を信じている.私は,時間を操作して,取り出せる,四次元ポケットを創る.私は人のライフスタイルを変えるもの,普通の人をニートにするもの,そして人を幸せにするものを創る.私は1を2にすることよりも,0を1にすることにこだわる.私は私が創るものと,そのプロセスを愛している.

私は上司である.
私は私の部下を愛している.

私は部下である.
私は私の上司を顧客ととらえている.顧客が望むものを提供するのがプロであり,多くの場合,顧客に何を望むか聞かずともそれをする必要がある.顧客は,自分が望むものを認識していない場合さえある.

私はアーティストである.
私は自分にしかできない表現ができた時に,それを誇りに思う.

私は,明るく楽しい人である.
私は人を笑わせることが好きである.私と接することで,一緒にいる人が明るく楽しい気分になったら嬉しい.また私自身も明るく楽しい人が好きであり,そのような人達と出会う機会を逃さない.私にとっての麻薬は,そのような人達との会話であり,決して酒や煙草ではない.

私は冒険家であり,ファイターであり,粘り強い生存者である.
私は未だ見ぬものに勇気をもって積極的に挑戦し,例え打ちのめされてもまた立ち上がる.「ちょうど良いタイミング」なんてものは,嘘である.物事を決めるタイミングには,「たった今」か「永久に後」の2つしかない.最も恐れていることこそ,最もする必要があると考える.


人生はわくわくするものだと信じる.
迷ったら,わくわくする方を選ぶ.

人生はシンプルなものだと信じる.
迷ったら,シンプルな方に倒していく.

私は,ミニマリズムを追及する.

人生は自由なものだと信じる.
十代の若者が学校や教師に対して訴える自由ではなく,大人になってからの自由とは,誠実に生きることである.迷ったら,人として誠実かどうかを自らに問う.

人生は刺激的なものだと信じる.
但し,外部からの刺激は虚無だと理解している.

私は音楽の力を信じる.
この先いかなる困難に直面しようとも,きっと音楽が救ってくれる.

私は自分でコントロールでき,影響を与えられるものにフォーカスする.過去,未来を含めて,自分がコントロールできないことに時間を費やさない.他者の課題は切り捨て,自分の課題に他者を介入させない.


私は自分を信じ,受け入れる.
私は自立し,主体的に自分の人生を選択する.
私は他者を信頼し,常に感謝の気持ちを持ち,常に同じ目線で接する.
私は他者に貢献するが,他者の評価は気にしない.


私は,generous に振舞う.Generosity とは,金に対する気前の良さだけではなく,時間などを含めたコスト,及び心の寛大さをも指す言葉である.

私は謙虚に振舞う.承認欲求を否定する.自分を大きく見せる為の一切の努力を放棄する.

私は,タイムマネージメント,目標設定,一貫性,キャリアプラン,マルチタスクは,全て無意味だと考える.これらを全て放棄する.原則に従い,目の前にあることに集中して取り組む.

私は,自分に関係ない,重要ではない,緊急ではない情報は,全て無視する.

私のモチベーションは,自律,熟達,意義の3つを根拠とする.
その先にあるものは,没頭である.


私は,他人に言いたいことを言う.それが悪いことでも必要なことであれば言うが,特に賛辞の言葉は惜しまない.

私は良いものを選んで,ゆっくり食べる.満腹になるまで食べない.本質的なエネルギーは,節制から生まれると理解している.

私はツール・サービスを駆使するが,決してそれらには使われない.

私は金で買えるものに,本質的な価値はないと考える.モノを買うだけでなく,モノを買う準備をすることすら無駄だと悟っている.物質的なものより,精神的な成長を求める.物欲に駆られることがあれば,一度時間と距離を置く.但し,質の高い時間を買う時は,金を惜しまない.


毎日,知性を磨くことに時間を費やす.知性と肉体は繋がっているからである.

毎日,肉体を磨くことに時間を費やす.肉体と知性は繋がっているからである.


私は,常にクオリティよりもスピードを優先し,決して完璧主義者にはならない.細部が気になってきた時は,「いい加減はいい (良い) 加減」とおまじないを唱えて,そこでストップする.


全ての物体に存在意義がある.
周囲から与えられた価値観はまやかしである.
肉体と精神と宇宙は直結している.
旅は私の心を解放する.
音楽は私の魂を解放する.
水の流れは私に平穏をもたらす.


私は以上の原則に耳を傾け,常識にとらわれず,論理より直感を信じる.
モノゴトの結論というものは,直感から導かれ,論理でそれを後付けする.決してその逆であってはならない.


2014年11月29日土曜日

アートとロックが好きなら鉄板の映画 - アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 [movie]

アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 (字幕版)

写真家,アニー・リーボヴィッツの人生を描いたドキュメンタリー映画.

アニー・リーボヴィッツの名を知らない人でも、70年代ロックが好きな人なら彼女が撮った写真は絶対に目にしたことがあるだろう。当時サブ・カル系雑誌としてアメリカの若者に絶大な人気があったローリング・ストーン誌の写真家としてストーンズのツアーに同行し、またジョン・レノンが亡くなる数時間前に、裸のジョンがヨーコに抱きつく、あの有名な写真を撮ったのが彼女だ。80年代以降になると、映画スターやセレブの写真を撮り、よりストーリー性やメッセージがある写真を発表するようになる。


「ミッドナイト・ランブラー」に合わせて,当時のストーンズのカットが流れていくシーンには鳥肌が立った.ストーンズファンなら300円出してここだけでも見る価値がある.





アートかロック,どちらかが好きならオススメ.その両方が好きなら鉄板の映画です.

B00G89I5VSアニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 (字幕版)


2014年11月14日金曜日

三宅 伸治 live at Ben's Bar [music]

R0002432

久しぶりの,三宅 伸治さんのライブ.
歌もギターも良かったけど,何より彼の表情が最高だった.

「おくびょう風」が聴けたのは嬉しかったな.懐しくて,いろんな記憶が蘇ってきた.

R0002437

客の誰よりも楽しんでいたような三宅さんの表情に,癒された夜でした.


2014年9月21日日曜日

Boomer's Story - Ry Cooder [music]



Come and gather all around me
Listen to my tale of woe
Got some good advice to give you
Lots of things you oughta know

Take a tip from one who's travelled
And never stopped a-ramblin' 'round
'Cause once you get the roamin' fever
You never want to settle down, boy

You never want to settle down...


2013年5月4日土曜日

ぼくの家の前の道を今朝も小学生が通います [music]

悲しいことばっかり(オフィシャル・ブートレグ)

ぼくの家の前の道を,今朝も小学生が通います
ぼくも昔同じように,ランドセルしょって通ったのです

今はあまり覚えていないけど…
だけど,とても素敵な頃だった
友達もたくさんいたし
いろんなものが今よりも明るく見えたような,気がします

今はあまり覚えていないけど…
確かに,ぼくにもあの頃があった
いたずらやケンカもしたし
毎日が新しくて平和だったような,気がします

今はあまり覚えていないけど…
だけど,とても素敵な頃だった
鼻水たらしながら
うたぐったりごまかしたりなんて,どこにもなかったのです

-- 僕の家の前を今朝も小学生が通います / RC サクセション


2012年8月20日月曜日

Vintage Trouble live at shibuya duo MUSIC EXCHANGE [music]

R0020716

今まで観たライブの中では3本の指に入る…いやもしかしたら一番のパフォーマンスだったかもしれない.

アルバムではカッチリまとまっている印象だったボーカルの Ty Taylor は,ライブでは声量がバカでかく,そしてとにかく巧い.バンドも巧い.完璧だった.

それなりのキャリアを持つミュージシャンが集まって出来たバンドだけあって,ステージ慣れしているし,盛り上げ方も心得ている.それだけにバディ・ガイ的…とまでは言わないが,全て分かった上で確実にツボを抑えにきている感もあった.まあそれが鼻につくわけでもなく,なんせ理屈抜きにカッコいいので,こちらとしても抵抗なく素直に度肝が抜かれたステージだったわけです.

卓越した技術に裏打ちされた,まるで現代版 Stax サウンドと言いたくなるような,ロックとソウルの融合.磨き上げられたパフォーマンス.ルックスも良い.ぜひ次のアルバムも聴きたいし,また来日してほしい.そして大きい所でやらない程度に売れてほしい.



なんというかさ,自分の中の,音楽が好きでたまらない部分を,鷲掴みにされたライブ.Stax をリアルタイムで体験することはできなかったけど,このバンドを生で観ることができたから,まぁいっか…という気にまでさせてくれたライブでした.

B00589WJB6Bomb Shelter Sessions
Vintage Trouble


Peace Pipe: Vintage Trouble - 久しぶりに衝撃が走った音楽 [music]


2012年6月27日水曜日

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ - 家族や友達と明るく楽しもう [book]

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ

Grateful Dead.日本ではあまり馴染み深くありませんが,アメリカを代表する伝説的バンドであり,とにかく最高のバンドです.

大事な事なのでもう1度言います.
とにかく最高のバンドです.

まあ,音楽の好みは人それぞれでしょうが,少なくとも「偉大なバンド」であることに異論を唱える人はいないでしょう.商業的にはビートルズやローリング・ストーンズより成功したアメリカ随一のジャム・バンド,と言えば凄さの一端が伝わるでしょうか.1960年代のヒッピーカルチャーを代表するバンドであり,スティーブ・ジョブズやビル・クリントンにも影響を与えました.

ライブは録音 OK!音楽は無料で聴き放題。それなのに年間5000万ドルも稼ぐ。40年前からフリーもシェアも実践するヒッピーバンド、それが、グレイトフル・デッド。

-- 裏表紙のキャッチコピーより


そんな Grateful Dead とマーケティング...!?
なるほど,そう来たか!

あまりにかけ離れた (と思っていた) 両者なので,考えたこともありませんでしたが,Grateful Dead のやり方,考え方,スタンス,ポリシー,総じて言うなれば「アティテュード」は,インターネット時代におけるマーケティングに実にマッチします.

いやインターネット時代における,というのは正確ではなく,ヒットの根本は昔から変わっていないのでしょう.インターネットの発達によってそれが可視化され,実践が容易になったということかもしれません.

Grateful Dead は,「フリーミアム」「シェア」「コミュニティの創造」といった,近年のソーシャルメディアを活用した最先端のマーケティングの多くを,1960年代から体現していました.

例えば以下は,実際に Grateful Dead が行っていたことであり,また今日成功している企業やサービスの特徴とも言えます.

- 従来の業界の思い込みを見直す
- 消費者をエバンジェリストにする
- 消費者に直接販売する
- たくさんの熱心なファンを作る


余談になりますが,コミュニティと言えば,Grateful Dead のツアーは,バンドやスタッフに加えて「デッドヘッズ」と呼ばれる熱狂的な追っかけファン,物売りの商人などが一緒に巡り,さながら移動する町のようだったと言われます.その一員だったバンドの専属料理人は,その後「市内のどのレストランよりも美味くてヘルシーな料理がタダで食べられる」ことで知られる,Google 本社の社員食堂のシェフだったことも,有名な話です (創業者のセルゲイ・ブリンから直接招かれ,Google 56番目の社員として世界初のストップオプション付き上級シェフとなり,現在は独立).


本書は,そんな Grateful Dead の「アティテュード」から,マーケティングレッスンを導く試みをしています.

以下に目次を列挙しますが,タイトルを見るだけでピンときて,ニヤリとしてしまうはず.

(PART ONE: THE BAND)
1: ユニークなビジネスモデルをつくろう
2: 忘れられない名前をつけよう
3: バラエティに富んだチームを作ろう
4: ありのままの自分でいよう
5: 「実験」を繰り返す
6: 新しい技術を取り入れよう
7: 新しいカテゴリーを作ってしまおう

(PART TWO: THE FANS)
8: 変わり者でいいじゃないか
9: ファンを「冒険の旅」に連れ出そう
10: 最前列の席はファンにあげよう
11: ファンを増やそう

(PART THREE: THE BUSINESS)
12: 中間業者を排除しよう
13: コンテンツを無料で提供しよう
14: 広まりやすくしよう
15: フリーから有料のプレミアムへアップグレードしてもらおう
16: ブランドの管理をゆるくしよう
17: 起業家と手を組もう
18: 社会に恩返しをしよう
19: 自分が本当に好きなことをやろう


1つの章で扱うテーマを1つに絞り,各章は

- バンドにまつわるエピソード
- Lesson (そこから学ぶべき戦略)
- Case (その戦略を駆使している企業の事例)
- Action (取るべき行動)

という構成で,1つ1つが短くて読みやすい.

Grateful Dead が好きならエピソード部分はツボにはまり,Lesson/Case/Action を拾い読めば立派なビジネス書となっています.


本書,そして Grateful Dead は,コミュニティの重要性を,改めて説いてくれました.TED の本質が「凄いプレゼン」ではなくそのコミュニティであるように,Grateful Dead も,音楽はもとより,「場所」を提供したバンドでした.

本書,そして Grateful Dead は,「悪人にならなくても儲けられる」ことを教えてくれました.ビジネスとか金儲けというと,裏で悪いことをやっている…みたいなイメージがどうしてもある中で,仲間とコミュニティを何よりも大切にする,always happy で always smiling なこのバンドが,これだけ稼いだのです.

本書,そして Grateful Dead は,「マーケティングから新しいものは生まれない」という誤解を解いてくれました.単に消費者行動の後追いだと思っていたマーケティングについて,ユーザー体験を軸に市場を創造することこそマーケティングであると,気付かせてくれました.

本書,そして Grateful Dead は,理論や方法論を頭に詰め込むことは無意味であり,ただ快楽原則に則って,気持ちいい方向に流れていけばいいんだと,背中を押してくれました.

なにより,本書,そして Grateful Dead は,家族や友達と明るく楽しむことは,絶対的な正義であると,優しく語りかけてくれます.

素晴らしい良書でした.
ビジネスという枠を越えて,生きる上で大切なことが散りばめられていると感じます.

日本で著作権法改正の風が吹く今だからこそ,Grateful Dead のことが好きな人にも,Grateful Dead のことを知らない人にも,全ての人にお勧めしたい1冊です.

4822248526グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ
デイヴィッド・ミーアマン・スコット ブライアン・ハリガン 糸井重里


さて,最後に少し本からは脱線しますが…

1995年,Grateful Dead のリーダー,ジェリー・ガルシアの訃報が流れた時,19歳の私はアメリカに住んでいました.私自身もショックでしたが,とにかくまわりの大人たちの落胆ぶりが強く印象に残っています.

もちろん世界中に影響を与えた人物ではありますが,特にアメリカにおいてジェリー・ガルシアは,あの明るく楽観的な国民性の象徴だったように思います.様々なブームやトレンドが流行り廃れていく中で,何一つ飾らないスタイルを貫き通し,愛と平和を唱える快楽主義者からは模範とされ,その逆の,規律を重んじる厳格な人からはどこか羨ましがられるような,誰であってもその存在を無視できない,アメリカの1つのロールモデルだったと言えるのではないでしょうか.

もう1度繰り返しますが,本書,そして Grateful Dead は,家族や友達と明るく楽しむことは,絶対的な正義であると,優しく語りかけてくれます.

うん,楽しもうじゃないか.
ほらジェリーが言ってるよ.

R0010306


グレイトフル・デッドのライブは、なんと言うか、まぁ…単なるコンサート以上のものだった。日常とは異なる特別な「ハプニング」であり、冒険の旅の「目的地」であり、最もダイハードなファンにとっては「人生」そのものだった。

-- 序文「グレイトフル・デッドのライブほど素晴らしいものはない」より












TBS RADIO 954 kHz │ 2011年12月16日(糸井重里)「The Point of View」 - 柳瀬博一・Terminal
Don't worry, be Hippie ! - 滝沢哲夫 (グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ:勝手に副読本)

Peace Pipe: のどかな日曜の午後の陽だまりと,ゴールデンゲートブリッジで聴く Dead Set と,ザ・ドージョーで食べる最高のクスクスと [diary]
Peace Pipe: Summer of Love から 40年経った Haight-Ashbury で [diary]
Peace Pipe: BEN & JERRY'S のアイスクリーム [gourmet]


2012年1月27日金曜日

Vintage Trouble - 久しぶりに衝撃が走った音楽 [music]

まあ,もう明日は (いや日付的には今日は) 金曜ですしね.寝不足でもいいですよね.どうせ興奮して寝れないですしね.勢いで書いているだけなので,適当にスルーして下さいね.

もう言葉はいらないから,とにかくこれを観るのだ!






はぁー…


以下,Vintage Trouble を聴きながらダラダラ書きます.

ありがたいことに,「こいつの言うことなら,最初から100%信頼できる」という親友が何人かいます.特に音楽に関しては,私の「ギターヒーロー」と言えば,キース・リチャーズとマーク・フォードとグウィン・スペンサーとスティーブ・クロッパーとジェシー・デイビス,あとは @otuotuotuotu なわけで,思えば Groovers も Plagues も Boppers も The Mother Station も Gia も Grace も,みんな彼が教えてくれた.


で,そんな彼の,夕方のこんなツイート.

久しぶりに胸が熱くなるバンドに出会った。 これは格好良い。 Vintage Trouble Blues Hand Me Down Jools Holland Later Live April 2011: http://t.co/E7o5ln7j @youtubeさんからThu Jan 26 06:58:12 via Tweet Button



その時は仕事の手が放せなかったので,寝る前にちょっと観てみようと思ったら,もう !!○×△!!????!!!!!!ーーーーーーー!?


…宝物が増えた夜.一生忘れないね.

良いバンドと出会うとほんとテンション上がるよね。ああ、今日は良い日だなあ。 こうやって自分の大切なものが増えていくのはとても嬉しい。それを好きだと言ってくれるひとがいるのも凄く嬉しい。死ぬまで楽しませてくれよ~。Thu Jan 26 17:44:44 via web



2012年1月8日日曜日

From Mick Jagger to Andy Warhol - April 21st, 1969 [music]



Dear Andy,

I'm really pleased you can do the art-work for our new hits album. Here are 2 boxes of material which you can use, and the record.

In my short sweet experience, the more complicated the format of the album, e.g. more complex than just pages or fold-out, the more fucked-up the reproduction and agonising the delays. But, having said that, I leave it in your capable hands to do what ever you want...........and please write back saying how much money you would like.

Doubtless a Mr.Al Steckler will contact you in New York, with further information. He will probably look nervous and say "Hurry up" but take little notice.

Love,
MICK JAGGER


FROM: Mick Jagger - TO: Andy Warhol - April 21st, 1969


2011年9月10日土曜日

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ [music]

ブエナ☆ビスタ☆ソシアル☆クラブ(フィルム・テレシネ・バージョン) [DVD]

一言で言ってしまうなら,音楽の素晴らしさを改めて実感する映画…でしょうか.

百聞は一見 (一聴) にしかずということで,とりあえず彼等の演奏をどうぞ.



私の場合イントロから,曲の持つ空気感のようなものに心を掴まれ,どんどん映画に惹き込まれていきました.


ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブは,ライ・クーダーとライ・クーダーが発掘したキューバのベテランミュージシャンで結成されたバンド.1999年に公開された同名のこの映画は,バンドの演奏を中心に,その経歴やキューバの日常を描いたドキュメンタリーです.

「ライ・クーダー」という名前にピンと来た方もいるでしょうが,ローリング・ストーンズファンにはおなじみのギタリストです.キース・リチャーズがそのスタイルや Honky Tonk Woman のリフを パクった 参考にしたという話,あるいは Love In Vain や Jamming with Edward! などへの参加も有名ですが,特筆すべきは Sister Morphine のスライドギターでしょう.



モルヒネの禁断症状を書いたこの曲は,狂気じみた歌詞と,キースのアコギとライ・クーダーのスライドの絡みが,死の香りを漂わせています.ミック・テイラーという天才を持ってしても,この雰囲気は出なかったんじゃないかと思います.


もちろんライ・クーダーのソロも素晴らしく,ブラック・クロウズがよくライブでカバーしていたこの曲などは大好きです.




話を映画に戻すと,そんなライ・クーダーはブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブとして出したアルバムを「35年の経歴の中で一番のお気に入り」と語り,特にイブライム・フェレールというミュージシャンをこう表現しています.

まるで「キューバのナット・キング・コール」だ.

こんな才能には,生涯に一度しか出会えないだろう.


ライ・クーダーにそこまで言わしめたイブライム・フェレール,素晴らしい歌声です.




「キューバ音楽」というジャンルに興味はありませんでしたが,ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブというバンドが持たらす空気感に触れてみるのは,オススメかもしれません.

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2011年2月11日金曜日

反原発ロックなんて…そんな音楽があるとは知らなかった - 忌野 清志郎 [music]

先ほど友人の tweet で,何気なく「君は Love Me Tender を聴いたか?」という忌野 清志郎の曲名を目にして,懐しくなって勢いで書いています.適当にスルーして下さいませ.

元々は RC Succession の Covers という,洋楽の曲に清志郎が日本語でオリジナルの歌詞をつけるというアルバムに入っていた Love Me Tender のカバーが発端.原曲はエルヴィス・プレスリーの他愛ないラブソングだが,清志郎が乗せた詩は強烈なメッセージでした.これ (…だけではないけど) が元で,このアルバムは発売中止になってしまう (レコード会社の東芝が,原子力発電所建設に関わっていた為.後にキティレコードから発売).

こちらがその Love Me Tender.語呂的に "Love Me Tender" を「なに言ってんだー」と訳すこの感性,そして歌詞も熱いけど,特に後半の声質が熱いと思うんです.怒りに肩を震わせて歌っているかのよう.そして「長生きしてえなぁ」と歌いながら,もうこの世にはいない彼のことを思うと,胸が痛くなります.




で,この歌に対するセルフ・アンサーソングが冒頭の「君は Love Me Tender を聴いたか?」という曲.


君は Love Me Tender を聴いたかい?
僕が日本語で歌ってるやつさぁ
あの歌は「反原発」の歌だって,みんな言うけど…
違う,違う,それは違うよ,あれは「反核」の歌じゃないか
よく聴いておくれよ,核はいらないって歌ったんだ

それとも原子力発電と核兵器は,おんなじものなのかい?
発電所では核兵器も,作ることができるのかな?
まさか,まさか,そんなひどいことしてるわけじゃないよね?
灰色のベールのその中で,またそんなことしてるのかな…

君は Love Me Tender を聴いたかい?
僕のあのイカれた替え歌さ
あんなに小さな声で歌ったのに,みんなに聞こえちゃったみたい
誤解,誤解,しないで,彼女へのラブソングなのに
反原発ロックなんて…そんな音楽があるとは知らなかった

ただのロックじゃないか,なんか変だな
レコード会社も新聞もテレビも雑誌も FM も
バーカみたい!

何を騒いでたの?



この発売中止の一件に対して怒りをぶちまけた清志郎の曲はたくさんあるけれど,このあたりが特に好きですねー.

「アイ・シャル・ビー・リリースド」

頭の悪いやつらが圧力をかけてくる

俺を黙らせようとしたが,かえって宣伝になってしまったとさぁ

日はまた昇るだろう
このさびれた国にも
でたらめな国にも
いつの日にか,いつの日にか,自由に歌えるさ…


「偉人のうた」

もしも僕が偉くなったなら,君が歌う歌を止めたりしないさ

当たり前だろう? そんな権利はないさ
いくら偉い人でも,当たり前だろう?

当たり前だろ! どういうつもりなんだろう
どこのどいつなんだろう

当たり前のことすら,よく分からない…偉い人


「ロックン仁義」

冗談のひとつも言えねぇ
好きな歌さえ歌えねぇ
替え歌のひとつにもいちいち目くじらを立てる
嫌な世の中になっちまったもんでござんすねぇ

ええ社長? どうなんだい?


「Joke」

僕が Joke を言いはじめたら
世界中が泣き出したぁ

ろくなことはねぇ
Rock でもない Joke

世界中が泣き虫の味方さ



大人になっても全然大人気なくて,腹が立ったことに対して素直に怒りを表現する,そんな清志郎に影響されて生きてきました.


2010年10月11日月曜日

La Boheme at 中京大学文化市民会館 [music]

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この週末は,ガラにもなくオペラを観る為に,名古屋に帰っていました.

今年2010年は,名古屋にとって開府400年記念 (名古屋城の築城と清須越が1610年) にあたり,芸どころ名古屋のモノ作り文化が賑いをみせています.

そんな中で上演されたこの La Boheme,正直私にとっては開府400年記念とかはどうでもよくて,お目当てはムゼッタ役の金澤 澄華さんというアーティストでした.

彼女のステージを観るのは今日で2回目.1回目は何も分からず誘われるままに足を運びましたが,「あ,また聴いてみたいな」と思わせる歌声でした.

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彼女をきっかけに日本のオペラ界が盛り上がればいいと思います.
今後の活躍に期待しています.

Sumichettaの日記
twitter/sumiica


2010年9月20日月曜日

Plagues live at 渋谷 Club Quattro [music]

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ハタチ前後の頃に聴いていた,Plagues というバンドがあります.

はじめて聴いたのは リトル・バッファロー・ララバイ という4枚目のアルバム.これほど渋くて,それでいて甘ったるいミルクシェイクのような世界観を同時に具現化している,そのセンスは衝撃的でした.

次に聴いたのはセカンドアルバム,カリフォルニア・ソロウ・キング.リトル・バッファロー・ララバイよりも随分とんがっていて,ますます気に入りました.なんせチューブ系の歪み全開で,あのジョン・レノンのことを「ジョニー・レモネード」と称してこんな風に歌うんです.

彼にぴったりの比喩をやっと思いついた
「パートタイマーの安上りの救世主」

-- Johnny Lemonade Superstar / Plagues


楽しみに手に取った,5枚目の当時のニューアルバム,センチメンタル・キック・ボクサー.それはギターリフの宝庫でした.でもどうしても,軽かった.聴けたのはここまで,このアルバムが私にとってギリギリでした.


その後,さらにポップになっていくに連れて人気が出ていったこのバンドを,半ばシラけた,引いた目で見ていました.アルバムが出ても聴くことはなく,手持ちの曲を1年に1回聴くか聴かないか…という.

だから実は,2002年から活動休止していたことも,今回8年振りに復活アルバムをリリースして話題になって,はじめて知りました.


ところで私の中で同じようなポジションにいたバンド,いつも聴いているわけではないけど時折聴き返し,そんな感じで10年以上経ってはじめてライブを見たバンドとして,先日書いた The Groovers があります.
Peace Pipe: The Groovers live at Rock Joint GB [music]

特にタイプではないのに,なーんか気になる異性って,クラスにいませんでした?

「いや,悪くないと思うけど別に好きじゃないし」
 → 「あれ? もしかして好きなのかも?」
  → 「ごめんやっぱ好きだー!」

…みたいな.

まあ Groovers ってのは,私にとってそんなバンドでした.

--中略--

ライブに行くということは,恋愛感情の無かったクラスの異性の存在がどんどん大きくなり最後にはセックスする,みたいなもんです.


同じように例えるなら,Plagues はどちらかと言うとタイプなんだけど,いつもうっすらヒゲが生えてるところがどうしても許せなくて,最後まで好きになれなかったクラスの女の子です.

そして Plagues のライブに行った今日は,なんだか中学の同窓会のような気分でした.


ライブの方は,もうバッチリでしたよ.アルバムで聴く印象よりも,ボーカルもギターもやたら太い.超満員のオーディエンスもいいノリでした.

この曲など,Plagues がポップ路線に傾倒していく象徴的な曲で当時は嫌いだったけど,8年という時を経て復活した彼等が歌うのを今聴いたら,やけに詩が胸にしみたよ.まるで自分に歌いかけているようでさ.


ずっと見続けていよう
いつか僕達が遠く離れてしまっても
最後のハイウェイの夢を

さあもっと強くつかまっててよ
僕がずっと走れるように

-- 最後のハイウェイの夢 / Plagues



正直,最高にカッコいい…とは思わない.特に歌は決して上手くはない.同じ音楽の趣味を持つ友人に自信を持って勧めるようなバンドでもない.でもギターはやっぱカッコいいし,歌詞の世界観はどこか心を掴んで放さない.今このバンドに出会ったら,どう思うかな.ハタチそこそこのウブな頃だったからこそ,心の琴線に触れたのかもしれないとも思います.

そんな,チーズィーで安っぽいバンド.でもその中に,若い頃の想い出がたくさんつまっている.まさか自分に子供ができるなんて想像もつかなかった頃の,甘酸っぱい青春の音楽.


Plagues は,まったく変わっちゃいなかった.
昔も,大人になった今も,やけに大人びた子供というかさ.とても素直にひねくれた感じとかさ.悪ぶっててカッコつけてて,チャラいんだけど,でもちょっと憧れる存在というかさ.

むしろあーだこーだ言って,変わったのは,俺達の方かもしれないね.

僕らもわかってるつもりさ
続いていかなきゃならないから
全部をぶちこわしにしてしまう訳には
いかないってことは

そう,この世界はいつもどうしようもなくて
僕らは寛容だったと…思うのさ ハニー

-- どうしようもない世界 寛容な僕ら / Plagues


こちらが今回の8年振り復活アルバム.昔の曲をセルフカバーしている.セルフカバーというか,ほとんど完コピだ.

B003NSY1TWOUR RUSTY WAGON
Plagues


…いい夜ですよ.
本当に楽しかった.

可愛かったけどヒゲが生えてて好きになれなかった中学の同級生が,昔と変わらない愛くるしさを残したままレディになって再会できたんだ.

前置き長くなったし,ダラダラ書きすぎたけど,これが書かずにいられるかバカ.


今夜のクアトロは20年(近く)のプレイグス史の中でも最高のライブにする!後だしじゃんけんで負けてどうする!…いやそういう問題じゃないけど(笑)みんなも楽しんでね!

-- 深沼 元昭 (ライブ前の つぶやき より)


今日はみんなの想い出を越えるんで,ヨロシク

-- 深沼 元昭 (ライブ中の MC より)


2010年8月26日木曜日

Dan Penn at Billboard Live [music]

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無性に安心感を覚える暖かさ.ダン・ペンの歌声は,まさにそれである.
まるで故郷に帰った時に食べる母親の手料理のような感覚,とでも言えばいいだろうか.

オーティス・レディング,アレサ・フランクリン,ジャニス・ジョプリン,ジェイムズ・カー,パーシー・スレッジ,ボックス・トップス (…と,挙げ出せばキリがない) といった偉大なアーティスト達に曲を提供してきた,このサザン・ソウルの立役者が来日するとなれば,それは行くしかない.


ダン・ペンの弾き語りの他には,オルガンだけという,たった2人の構成.それは往年のスプーナー・オールダムとのコンビを彷彿とさせる.

そんなとても素朴な,飾りっ気のないライブを,ただ,しみじみと聴いていた.
それはやはり母親の手料理のようでもあり,同時にフランス料理のフルコースのようでもあった.


9年前にもダン・ペンのライブを観ている.その時の記憶が蘇えり,懐しさに浸りながら,暖かいダン・ペンの歌声が体中に染み渡るのを感じた,そんな夏の終わりの一夜でした.




スプーナー・オールダムとのライブ盤,Moments From This Theater は特にオススメです.この2人のハモりは理屈なしに泣ける.

B000FBG3D2Moments From This Theater
Dan Penn and Spooner Oldham


2010年7月19日月曜日

The Groovers live at Rock Joint GB [music]

R0015546

特にタイプではないのに,なーんか気になる異性って,クラスにいませんでした?

「いや,悪くないと思うけど別に好きじゃないし」
 → 「あれ? もしかして好きなのかも?」
  → 「ごめんやっぱ好きだー!」

…みたいな.

まあ Groovers ってのは,私にとってそんなバンドでした.

はじめて聴いたのは今から12年前,Charged! というアルバムでした.日本に帰ってきたばかりで,音楽の趣味がバッチリ合う友人に「最近の日本人でイケてるバンドは?」と聞いて差し出されたアルバムです.「ダーティ」という,キース・リチャーズのことを歌ったナンバーを聴いて,「なんだ仲間じゃんw」という印象を抱いたのを覚えています.

その後リリースされたアルバムは一切聴くことなく,私から他の人に特に勧めるようなバンドでもなく,それでも Charged! は時折聴き返していました.

去年の夏,同じ友人の勧めで Route09 というニューアルバムを聴いて,こんな歌詞がずっと心に響いていました.

すべて許されてしまうような 寛大な夜があるとして
それが今夜ならばと願う

すべて許してくれるような 寛大な天使がいるとして
それが君ならばと願う

すべてが終わりまた始まる 重要な朝が来るとして
それが明日ならばと願う


「あれ? もしかして好きなのかも?」とその友人にメールしたら,彼からは

だろ?
34歳には染みるんだ。

と.

中学時代からの親友で,誕生日も1日違いの私と彼が,ちょうど34歳になったばかりの去年の夏のことでした.

で,Route09 を聴き続けて「やっぱ好きだー!」になり,今日はじめてライブに行ったわけです.

ライブに行くということは,恋愛感情の無かったクラスの異性の存在がどんどん大きくなり最後にはセックスする,みたいなもんです.


…ところで,このアナロジーはそろそろ鬱陶しいので普通にライブレビュー書きます.


どうせストラトの細い音なんだろうと思いきや,Green Onion の SE からグレッチを持って登場し,手クセに任せた超ソリッドなギターで2時間走り抜け,アンコールの最後には The Band の The Weight をカバーて,そりゃマイるよ.藤井さんメチャカッコいいね.良い意味で華がない,生粋のロックンローラーという印象でした.



終わってみれば,最高のライブだった.
演奏がカタい3ピースのバンドのライブは,基本的にスベらない.


さあ,夏のはじまりです.
今年の夏の目標は,一切「我慢」をしないことだ.今日のライブを見て決めた.

CHARGED!
THE GROOVERS
B000QUCYLM

ROUTE09
THE GROOVERS
B00214MAOW

ROUGH TRIANGLE
THE GROOVERS
B000QUCWA0


2010年5月16日日曜日

Baby#1 - 忌野 清志郎 [music]

B0033DAVVOBaby #1
忌野清志郎

2ヶ月ほど前にリリースされた清志郎のアルバムを聴いています.

このアルバムは,もともと1989年にレコーディングされた音源が,昨年奇跡的に倉庫から発見され,ミックスを施してニューアルバムという形でリリースされたものだ.


リリースされてすぐにこのアルバムのレビューを書かなかったのは,私が天邪鬼だからです.

だってさぁ,それほどいい内容なら,なぜ本人が生きている時にリリースされなかったのだ? 「奇跡的にマスターテープが発見された」って,タイミング良すぎないか? …などと思ってしまうわけです.ジミヘンやジャニスあたりの散々な例があるだけに,アーティストが死んでから本人の意志とは無関係に音源がリリースされることには,少し複雑だ.


今頃改めて聴いてみたくなったのは,あるラジオ番組の DJ の,ある言葉がきっかけです.

清志郎の一周忌にあたる2週間前の5月2日,NHK FM で11時間近くも清志郎の曲を流すという番組がやっていた.
今日は一日 ○○三昧(ざんまい)

三宅伸治やトータス松本などがゲスト出演し,とてもいい番組だったのだが,なにより DJ だった NHK の黒沢アナウンサーがとても熱く,そして素晴らしかったのだ.番組を聴きはじめてすぐに信頼できると感じたし,彼の言葉にはいちいち共感できた.

そんな黒沢氏が,番組の終盤で噛みしめるように話した,こんな言葉が,ずっと胸に残っている.

あの…新しい歌は,これからなかなか聴くことはできないかもしれないけど,
これまでに残してくれたたくさんの歌が,あるじゃないですか,ね



この Baby#1,1989年録音ということは,ちょうど私が清志郎に出会った頃のボーカルということになる.そんな頃を思い出しつつ,清志郎が残してくれたものに感謝をしながら,Baby#1 を聴いている.そんな日曜の夜でした.

なんて素敵な夜だろう.



なんて素敵な夜だろう
いつも夢見てたことさ
あぁこの胸に君を抱けるなんて
ぼくは世界のナンバーワン

-- Baby#1 / 忌野 清志郎