2011年1月28日金曜日

真に自由で平等なアメリカを築く為に命をかけた人のことを,ふと考えた夜 [diary]

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仕事でサンフランシスコに滞在していました.

今回は若干スケジュールがタイトで,どこかにゆっくり足を伸ばす時間は無かったので,最終日の夜はホテルの近くをぶらぶらと散歩していました.

ふと立ち寄った公園にあったのは,マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの記念碑.壁に刻まれていた言葉,その脇の写真,そしてまるでその言葉を象徴するような水の流れを,しばらく眺めていました.

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No, No, we are not satisfied, and we will not be satisfied until 'justice rolls down like water and righteousness like a mighty stream'

私達は決して,決して満足していない.「まるで水が流れるかのように正義がこぼれ落ち,公正が強力な潮流となる」まで,満足することはないだろう.

-- Martin Luther King Jr. (Washington D.C. 1963)


静寂の中に響く水の音は闇に溶け合い,言葉の重さと相俟って,独特の雰囲気を作り出していた気がします.


ところで完全に余談ですが,マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの写真を目にすると,いつもこの曲が頭に流れます.キングの有名な演説,"I Have a Dream" (上述の言葉もその演説から) に曲の歌詞がシンクロするのと,この力強い歌声のせいでしょうか.ちょうど時代背景も同じだしね.



I had a dream, I had a dream one rainy night
Ah, I had a dream, I had a dream one rainy night

-- The Sun Is Shining / Elmore James


2011年1月19日水曜日

自分のプロフィールとして残しておきたかったこと [reflection]

前エントリーで,翻訳した本の紹介をしました.
Peace Pipe: 「アーキテクチャ中心設計手法」を翻訳しました [arch]

巻末に訳者紹介があるのですが,
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技術書の訳者プロフィールとしては不適切・不謹慎と重々自覚しながらも,最後はこんな風に締めています.

人生で必要なことは忌野清志郎の歌から学んだ。

ブロガー。

7歳の愛娘がなによりの宝物。


エンジニアであることの他に,「本質的に自分を形容する言葉は何かな?」と考えた時,素直に出てきたのはこんな言葉でした.


2011年1月16日日曜日

「アーキテクチャ中心設計手法」を翻訳しました [arch]

もう1度言います.

やっと,やっとこの本を紹介できる日が来た.
「鉄板」である.自信を持って紹介させて頂こう.


以前このブログで紹介した,"Architecting Software Intensive Systems" を翻訳しました.今週発売になります.
Peace Pipe: 全てのアーキテクトに読んでほしい - Architecting Software Intensive Systems [arch]

本書の内容は上記リンクをご参照頂くとして,自分が携わったことを差し引いても,「ソフトウェア」に関わる全ての同志に自信を持ってお勧めしたい書籍です.

4798122378アーキテクチャ中心設計手法
アンソニー・J・ラタンゼ


私が人生において学んだ、3つの原則がある。

1) インスピレーションはビジョン、発見、そして発明の始まりである。
2) 誠実な勤勉さと決意があれば、どんなことでも可能である。
3) 奢ることなく、人生の全てをかけて己を向上させる心構えを持て。

--中略--

日本において関わった仕事をとても誇りに思っている。私の生まれ育った小さな農村から地球の半分も離れた場所で、私が何年もかけて学んだこの3つの原則を同じように尊重するエンジニアたちに、私は出会ったのだ。

--中略--

エンジニアは独特の世界観を共有しており、エンジニアリングについて語る際、これらの違いに関わりなく自然と互いに引き寄せられる。私たちは皆、日常において同じ苦しみと楽しみを経験している。つまり世界中のエンジニアは、特別な血族関係にあると言えないだろうか。

-- Anthony Lattanze (日本の読者に向けたメッセージより)


様々な技術が台頭し、また廃れていく秒進分歩の今日において、本書は魚を与えるのではなく、釣り方を説いている。

--中略--

そして自信を持って、本書を組織のマネージャに勧めて頂きたい。変革の提唱者にだけではなく、その権限を持つマネージャにも、本書は確かな気づきを与えるに違いない。

-- 長谷川 倫也 (訳者あとがきより)