2014年12月28日日曜日

ゼロ - なにもない自分に小さなイチを足していく [book]

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

年の瀬ということもあり,今年読んだ本を思い返していたところ,その中の3冊が実は関連しており,それぞれの点が線として繋がることに気づきました.

1冊目は概念編.アルフレッド・アドラーの思想を紐解いた,「嫌われる勇気」です.アドラーの思想は私にとって非常に身近に感じられる部分もあり,また life changing な部分もあり,この本は私の宝物になるでしょう.

2冊目は応用編.スティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」です.世界的に有名なこの本ですが,私にはアドラーの思想を,具体的な活動原則に落とし込んだ内容に思えます.

3冊目は実践編.堀江貴文の「ゼロ」です.彼の生き様は,まるでアドラーの思想の,具体的なインプリメンテーションのようです.

この3冊について,感想を交えた書評ではなく,内容を要約した読書メモという形で,掲載をしてみます.


本エントリーは「ゼロ」について.
なにかと世間からは勘違いされがちなホリエモンですが,私には彼はとても純粋な人に映ります.そして「嫌われる勇気」や「7つの習慣」を読んで,それを具体化した例の1つが,堀江氏の言動であると感じます.以下,読書メモです.



== いまこそ「働くこと」を考えたい

・みんな成功へのショートカット (掛け算の答え) を求め,どうすればラクをしながら成功できるかを考えている

・人が新しい一歩を踏み出そうとするとき,次へのステップに進もうとするとき,そのスタートラインにおいては,誰もが等しくゼロ
・ゼロになにを掛けたところで,ゼロのまま
・物事の出発点は「掛け算」ではなく,必ず「足し算」でなければならない

・まずはゼロとしての自分に,小さなイチを足す
・小さく地道な一歩を踏み出す
・ほんとうの成功とは,そこからはじまる

・失敗して失うものなんて,たかが知れている
・なによりも危険なのは,失うことを怖れるあまり,一歩も前に踏み出せなくなること

・僕は働くことを通じて,自分に足し算していった
・掛け算ができるようになったのは,ずいぶんあとになってからのことだ

・僕には確信がある
・どんなにたくさん勉強したところで,どんなにたくさんの本を読んだところで,人は変わらない
・自分を変え,周囲を動かし,自由を手に入れるための唯一の手段,それは「働くこと」なのだ


== 努力するのではなく,その作業に「ハマる」こと

・なにもかも忘れるくらいに没頭すること
・それさえできれば,英単語の丸暗記だって楽しくなってくる


== あなたが仕事や人生に怖じ気づく理由

・結局これは,「自信」の問題なのだ
・そして僕には,自信を形成するための「経験」が,圧倒的に不足していたのだ

・経験とは,経過した時間ではなく,自らが足を踏み出した歩数によってカウントされていくのである


== 昔話の「桃太郎」

・川で洗濯をしていたおばあさんは,大きな桃に飛びついた
・奇妙な桃だと怖がらず,洗濯中だと無視もせず,とにもかくにも飛びついた
・鬼退治の物語は,おばあさんが桃に飛びつくところからはじまるのだ

・目の前に流れてきたチャンスに躊躇なく飛びつくことができるか,そこが問題

・僕はこの「チャンスに飛びつく力」のことを,向上心とか目的意識とか,そんな堅苦しい言葉で語りたくはない
・もっとシンプルな,人としての「ノリのよさ」だと思っている

・チャンスの見極め方がわからない?
・桃と葉っぱの見分けがつかない?
・僕に言わせると,その発想がすでに「ノリの悪さ」を表している
・チャンスを見極める目なんて,必要ないのだ


== あなたは何のために働くのか

・人生の中で,仕事はもっとも多くの時間を投じるもののひとつだ
・そこを我慢の時間にしてしまうのは,どう考えても間違っている


== お金から自由になる働き方

・これからの時代,時間以外に提供可能なリソースを持っていない人,給料を漫然と「もらう」だけの人は,ほどなく淘汰されていく

・人生が豊かになっていかない根本原因は,なによりも「時間」だ

・お金を「もらう」だけの仕事を,お金を「稼ぐ」仕事に変えていこう
・儲けるために働くのではなく,お金から自由になるために働こう


== どんな仕事にも「やりがい」はある

・やりがいとは「見つける」ものではなく,自らの手で「つくる」もの
・どんな仕事であっても,そこにやりがいを見出すことはできる


== 仕事を好きになるたったひとつの方法

・心の中に「好き」の感情が芽生えてくる前には,必ず「没頭」という忘我がある

・じゃあ,どうすれば没頭することができるのか?
・僕の経験から言えるのは,「自分の手でルールをつくること」である

・ルールづくりのポイントは,とにかく「遠くを見ないこと」に尽きる


== 突き抜けられる人と,そうでない人の違いは,次の一点に尽きる

・物事を「できない理由」から考えるのか,それとも「できる理由」から考えるのか


== ゼロの自分にイチを足す

・万人から愛されようと自分の信念を曲げるのではなく,単純に分母を増やしていけばいい

・信用の「ゼロからイチ」は,まず自分で自分を信じるところからはじまる


== シンプル・イズ・ベスト

・苦しいからこそシンプルに考える

・感情で物事を判断すると,ロクなことにならない
・ましてや,感情で経営するなんて言語道断

「悩む」と「考える」の間には,決定的な違いがある
・「悩む」とは,物事を複雑にしていく行為
・一方の「考える」とは,物事をシンプルにしていく行為

・物事をシンプルに考え,原理原則に従うこと
・理性の声に耳を傾けること

・感情に流された決断には,迷いがつきまとい,後悔に襲われる可能性がある
・しかし,理性の声に従った決断には,迷いも後悔もない
・過去を振り返ることなく,前だけを向いて生きていくことができる


== あなたはほんとうに「自立」できているか

・精神的に親から自立して,物理的,そして経済的にも自立すること
・この一歩を踏み出したとき,人はようやく「自分の頭」で物事を考えられるようになる

・もし親孝行という言葉が存在するのなら,それは,一人前の大人として自立することだ


== ゼロを貫く「諸行無常」の原則

・もともと座右の銘など持っていないのだが,あまりに多く聞かれる質問なので,いつのころからか「諸行無常,ですよ」と答えることにしている

・現状維持などありえない
・僕は変わり,変わらざるをえない
・僕を取り囲む環境もまた,変わっていく

・なにを得ようと,なにを失おうと,未練など生まれるはずもないのだ


== 成長のサイクルに突入しよう

1. 挑戦……リスクを選び,最初の一歩を踏み出す勇気
2. 努力……ゼロからイチへの地道な足し算
3. 成功……足し算の完了

・このステップを着実に踏むことで,小さな成功体験が得られる
・そして小さな成功体験を積み重ねていった先に,成長がある


== 働くことは自由へのパスポート

・自由を手に入れるために,大きな責任を引き受けよう
・大きな責任を引き受けたときにだけ,僕たちは自由になれる

・失敗なんか怖れる必要はない
・僕らにできる失敗なんて,たかがしれている


== ネガティブなことを考える人は,ヒマなのだ

・ポジティブになりたいというのなら,やるべきことはシンプルである - 働けばいい


== 有限の時間をどう生きるのか

・タイム・イズ・マネーという言葉は間違っている - お金なら増やすことも可能だ

・僕らは「自分の時間」を生きるのか,それとも「他人の時間」を生かされるのか,を常に意識化しておく必要がある


== 人生には「いま」しか存在しない

・過去を振り返っても事態は変わらず,未来に怯えても先へは進めない


== 飽きっぽさは最大の長所になる

・自分の本業なんて,決める必要はない

・アイデアは頭の中からひねり出す時代から,インターネットで検索し,組み合わせる時代になっている

・そこで勝負を分けるのが,スピードと実行力
・手持ちのアイデアを,いかに具体的な行動に落とし込めるか
・そのために一歩踏み出す勇気を持ち合わせているか

・口先のアイデアを披瀝しても,なんら評価の対象にはならない


== テクノロジーが世界を変える

・僕は未来を信じている
・昨日よりも今日の世界が,今日よりも明日の世界がよくなると,本気で信じている

・将来について不安を抱いたり,将来を悲観したことは一度としてない
・それは僕がテクノロジーの力を信じているからだ

・これは想像力の産物ではない
・ひとえに情報収集能力と分析能力の産物だ


== 情報を得ることは,未来を知ることである

・情報弱者と情報強者の間では,「未来を見る力」に決定的な差が生まれてしまう
・情報に鈍感な人が損をするのは当然のこと


== 絶望しているヒマなどない

・信じたのは僕だ
・「他者を信じること」とは,「裏切られるリスク」を引き受けることでもある
・それで裏切られたからといって不平不満を述べるのは筋が違うと,僕は思っている


== 「人の気持ちなんて,わかるわけがないでしょ!!」

・そしてわからないからこそ,僕は信じる

・自分の人生を動かすことができるのは,あなただけなのだ


4478025800ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく
堀江 貴文




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