Just say "KNOW" to drugs [memo]
合法麻薬と非合法麻薬に対して思うことを書いてみたいと思う.
そもそも「合法だから良くて非合法だから悪い」という考えはちょっと違うと思う.法律で決まってるから悪いんじゃなくて,悪いから法律で決まってるはずでしょ? では何が悪いのだろうか.
例えば大麻が酒や煙草よりもずっと害が少ないことは広く知られている.アルコールは作用量と致死量が 1:4 と極めて近く日常的に入手可能な薬物の中で最も危険な部類に入るのに対し,大麻にはそもそも致死量が存在しないどころか,医療効果も認められている.大麻からクリーンな燃料であるメタノールを経済的に作れることや,大麻が地球上で2番目にすぐれたタンパク源であることはあまり知られていないし,それに伴う産油国への依存の減少や雇用の増加といった可能性もほとんど話されていない.さらに警官や刑務所のコスト削減,税金の徴収や貿易の拡大といったその他の合法化した場合のメリットだってある.大麻から他のハードドラッグへどんどん手を染めてしまうという心配も,むしろ合法化してしまえばそれらを一緒に扱っているディーラーと接触することが無くなるし,子供の手にも渡りにくくなるどころか,政府がきちんと管理すれば混ぜ物が無いきれいで安全な大麻が生産されることになる.
これだけのメリットがあっても大麻の合法化に踏みきれないのは,煙草産業・アルコール産業の圧力なのか政治家の都合なのか様々な議論が展開されているけど,いずれにしても納得ができる説明は誰にもできない.例えば80年代のレーガンの大々的な麻薬撲滅キャンペーンが実は双子の赤字から国民の目をそらすことが目的だったように,結局政治なんてものは物事の真理そっちのけで政治家の都合の良いようにしかまわって行かない.
昔なにかの本で読んだ仮説だけど,禁酒法時代のアメリカが荒れ放題だったことが証明している通り,やはり国民になにか嗜好品を開放しなければいけないと政府は考えた.それでは何が適当か? 大麻は体にも害が少なく快楽も大きいので理想的に思われたが,逆に国民がマリファナばかり吸って怠け者になり兼ねない.かといってヘロインやコカインではダメージや依存性が強すぎて,人々は仕事どころではなくなり国が機能しなくなってしまう.酒ならドラッグとして強力だし二日酔いがあるから歯止めが効くので, まさにアメとムチを絶妙に兼ね備えている.また煙草は,中毒性が高くてなかなかやめられない上に,身体的障害が出てくるのは20年,30年後のこと.つまり働き盛りのうちは煙草を吸って働き社会を潤してもらい,歳を取ってから肺ガンにでもなって死んでくれれば福祉予算が削減できて都合が良いというワケ.
想像してみて頂きたい.酔っ払いが大声でわめき散らしたりゲロを吐いている姿,同じことをコカイン吸ってやっていたとしたら? 「俺の酒が飲めないのか」なんていう輩,もし「俺のヘロインが打てないのか」なんて言われたら? 本質的にはそれほど変わらないのではないだろうか.
法律で決まってるから良いとか悪いとか言ってる人,まるで王様に使える奴隷みたい.
既成概念に洗脳されて,理由も分からないままそれを自分の意見として述べている人,まるでプログラム通りに動くロボットみたい.
音楽でも宗教でも同じことだけど,自分なりの感性とか捉え方っていうのが,結局大事なんじゃないかな.
麻薬教育は,性教育に並んで日本の学校に足りないものだと思う.合法・非合法に関わらず,知識が無いまま頭ごなしに「いけない」「やめろ」というばかりだから,返って興味を煽ってしまっているのではないだろうか.何も疑いを持たずに,煙草を吸い始めたり酒を飲み始めたりしなかっただろうか.そもそも中高生がトイレに隠れて煙草を吸っている姿,気持ちは分かるけど「悪ぶりたい」為にそんな麻薬に手を出して中毒になってしまうぐらいなら,いっそビタミン C でも非合法にした方がいい.そうすれば彼等はトイレに隠れて必死にレモンでもかじるだろう.正しい情報を与えて,それを自分の価値観で判断できるようにすることこそ教育の目的なのではないか?
多くの非合法麻薬は確かに体に悪いけど,慢性的な夜更かしだって偏った食生活だって体に悪いし,合法のアルコールで家庭をめちゃくちゃにした人も死んでしまった人もたくさんいるわけで.もちろん法律を犯せば逮捕されてしまうけど,それだけじゃないもっと違ったアングルで,自分にとって本質的に何が良くて何が悪いかということが一番大切なんだと思う.
"Just say no to drugs" なんて言われてるけど,本来は "Just say KNOW to drugs" と言うべきではないだろうか?
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