2006年3月13日月曜日

テレビが迎える終焉...as we know it [ce]

非常に興味深いレポートを見つけた.

The end of TV as we know it: A future industry perspective

結論から言うと,次世代家電やメディアに興味がある方にもオススメするが,特にデジタルテレビの開発に携わっている方には是非とも読んで頂きたい.上記のリンク先は2ページ程度のサマリーだが,ページの先頭に20ページから成る pdf の詳細なレポートを得ることができる.

これは IBM による,将来の「モノ作り」の展望である.65以上の企業や経済学者などに対してインタビューを実施し,さらにヨーロッパ・アジア・北米で108の放送業界・メディア業界の調査を委託してこのレポートをまとめている.

インターネットの急激な進化や iPod + iTunes に代表されるサービス一体型の家電の台頭により人々のライフスタイルが急変しつつある今,テレビという媒体の在り方も変化を迫られている.

このレポートでは「2012年」という具体的なターゲットを見据えた上で,将来に乗り遅れない為の6つの具体的なアクションを提案している.そして「企業は変革の先頭に立たなければいけない」「今から準備を始めたものだけが勝ち残れる」と警告している.

さてテレビ開発において,日本の家電メーカーに「将来の為に今リスクを取る」勇気があるかどうか,それともまた Apple のような海外メーカーに市場を独占されるのを指をくわえて見守ることになるのか,はたまた Google や Yahoo のようなネット企業・メディア企業が本格的に家電業界に乗り出してくるのか,見応えは十分である.

本レポートの内容について私の思うところはたくさんあるが,ひとまずこのエントリーでは紹介に留めようと思う.興味を持たれた方はぜひコメントを頂きたい.このエントリーのコメント欄で議論を膨らませて行った方が本質的だと思う.

それにしても2012年といえば私の娘は9歳である.その頃には「昔は録画予約なんて仕組みがあってね.ママが予約録画した番組をパパが間違って消しちゃったらそりゃもう怒られたもんだよ」なんて言ってるのだろうか.

【2006/03/26 追記】
【追記】日本の家電メーカーに足りないものは…? [ce]


0 コメント: