大人げない大人になれ! [book]
大人げない大人になれ! ダイヤモンド社 2009-11-20 |
一言で表すなら「痛快」だろうか.
読み終えた後は何とも言えない爽快感がある.10年後にまた読み返したくなるような本でもある.
著者は,かつて35歳の若さで日本マイクロソフトの社長に就任した成毛 眞氏.彼の主張はタイトルの通りで,「大人げなさ」こそが大人に必要だと説いている.
またその中で,彼自身がマイクロソフトでどのようなスタイルで生きてきたかを紹介しているが,これが実に興味深い.例えば「偉い人が言うことは全部悪い冗談だ」と自分に言い聞かせ,自分と同じ考えを持っていたとしても,自分より偉い人の意見はいったん全て否定していったと言うのだ.
キャリアプランについては
こんなものが一体何の役に立つのだろうか
と一蹴し,無計画な体質についても「期限ぎりぎりは大いに結構」と独自の視点を展開する.挙句の果てには
スケジュールどおりに一日を終えると,どんないいことが待っているのか教えてほしいものだ
と言い放つ.典型的な「夏休みの宿題は最後の1日にやるタイプ」の私にとっては,とても清々しく心に響いた.
そんな「大人げなさ」を貫き通して成功を収めた彼の言葉には,妙な説得力がある.冒頭で「痛快」と書いたが,とりわけ私がニヤニヤしながら読み入ったメッセージをいくつか紹介すると…
「年をとっても保守的にならないようにする為には思い切って一貫性を犠牲にする」
「大人ほど,他人の言葉を借りてしか語ることができない」
「決まり文句や難しい言葉を使うたびに,あなたの中からはクリエイティビティが失われていく」
「我慢なんかしなくていい」
「目標を持ってはいけない」
「おじさんの言うことは9割が間違い」
「空気を読んでばかりいる人は,いてもいなくても大差ない」
「自分を変えるなんて無理」
「大人を怒らせよう」
「英会話に時間と金を投資する価値はない」
…といった具合である.
全体を通して,成毛氏はとことん借りものではない自分の言葉で語っている.内容にも共感するが,それ以前に読んでいて気持ちいいのだ.
彼に言わせれば「大人げなさ」は誰にでもある資質とのことである.
あなたの中の大人げなさを少し取り出したい時に,本書を手に取ってみてはいかがだろうか.そう,優等生のいい子ちゃんは,はっきり言ってつまらないのだ.
みなと同じ経験をし,みなと同じ本を読み,みなと同じことしかできない人はお呼びではないのだ
-- 大人げない大人になれ! / 成毛 眞
2 コメント:
いまだにバイト生活してる俺のことか?(笑
ギター買えないから作ったりしようかと思ってるし(笑
しかし、私は楽しく毎日過ごしてるけどね(笑
読んでみよう、この本。そして、俺との違いを見極めたいな(^^;
まぁ,激しく大人げないですよね,nasty さんは… (笑)
本書の中で「極端な金の使い方をしろ」という章があって,ふと nasty さんのことが頭をよぎりましたよ.
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