LOVE - The Beatles [music]
もう1つ続けて新譜のレビューです.絶対に買わないと決めていたこのアルバム…
元々はラスベガスで行われているシルク・ド・ソレイユの公演用に,「5人目のビートルズ」と言われた George Martin (とその息子) が制作したもの.
内容はビートルズの様々な曲をミックスしたもので,「上品なごった煮」という印象だ.5.1ch サラウンドの DVD が収録されたバージョンが同時リリースされている.さすが George Martin だけあって,センスは悪くない (Blackbird から Yesterday に繋げるのはあまりに cheesy だが…).例えば Blue さんの表現を借りれば,こういうことだ.
Blueの雑記帳(2nd edition) - 2006年型ビートルズ その2 ビートルズ『ラヴ』
まずは「GET BACK」にびっくらこいた。
イントロが「A HARD DAY'S NIGHT」で「A DAY IN THE LIFE」で「THE END」な「GET BACK」だぞ。
未聴の方は何が何だかわからないと思うが、聴いてもらえれば理解できるだろう。
「GET BACK」だけで、いったい何曲のビートルズ・ナンバーが混ざり合っているのだろう?
詳細については,このあたりをご参考に.
Sound Town :: ザ・ビートルズ 日本オフィシャルサイト
ところで,"Music Industry" が "Industry Music" に成り下がってしまって久しいが,私自身,昨今のリミックス・リマスターブームには完全にシラけまくっていた.ジミヘンなどは顕著な例だが,商業主義に基いた,既に死んでしまったアーティストや解散したバンドの掃き溜めのようなアルバムにはうんざりしていた (全てのリミックスやリマスターが商業主義だとは言わないが).
アーティストの家族や元メンバーなどの「それっぽい」コメントや豪華なブックレットをつけて,そりゃ音はいいんだろうけど特に新しいものはなく,それでもファンだから半ば強制的に買ってしまうというこのジレンマ…
ビートルズに関しても,2000年の "1" にしろ,2003年の "Let It Be...Naked" にしろ結局数回聴いただけだった.やっぱり "Rubber Soul" や "The Beatles" (ホワイトアルバム) に手が伸びてしまう.
それでも,先に引用した Blue さんの記事,
カカカカ…カッコイイ!!!!!
何だ、これは!
ビートルズ…なのか?
ビートルズ…だよな?
ビートルズ…だぜ!
を始め,様々なレビューを読んでいるうちに,いつのまにか Amazon でクリックしてしまった.まったくファン泣かせ…である.
いろんな意味で賛否両論のアルバムだろうし,ここまでオリジナルに手を加えてしまうことに違和感はあるが,「これらはある意味全て新曲,全て George Martin の曲」と割り切れば,素直に良いアルバムだと思う.
まあ,そんなに意地を張らずに素直に認めるか…
チキショー,カッコいいじゃねーか.
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