Sunday, April 2, 2006

新卒採用で注目したいこと [diary]

巷では2006年度の新卒採用に向けて就職活動が始まっているようで,今年は私も現場のエンジニアという立場で自分の会社の面接官を務めることになった.明日は,今年最初の面接である.これまで職場に来て頂く外注エンジニアの面接は何度も行ったことはあるが,即戦力が求められる彼等に対して新卒者には「対象者にどれだけ将来性があるか」という側面がポイントになってくる.

個人的には,学生時代に何をやってきたかについてはそれ程興味が無い.エントリーシートには研究内容なども書いてあるが,それについて聞くとしたら内容よりも,どれだけプレゼン能力があるかという点ぐらいだろう.Perl や Ruby, PHP を詳しく知っていたとしても,そんなものは会社に入ってからいくらでも覚えればいい (それらのオープンソースコミュニティで開発に積極的に参加していた,とかであれば話は別かもしれないが).

要は,「学生時代に学んだことやそれまでの人生で経験したことを,そのまま額面通りに受けとめているだけなのか自分の頭で消化して自分なりの言葉で説明できるか」とか「どれだけユニークでおもしろい発想ができるか」とか「与えられた環境の中で自分なりの工夫をして得られるものを高めてきたか」「モノ作りに対してどんなビジョンを持っているか」みたいなことに非常に興味がある.

そうは言っても,ソフト志望であればまずは軽い腕試しにこんなことを聞いてみてもいい.

次のコードの実行結果は?

#include <stdio.h>

typedef union {
    int value;
    unsigned char image[sizeof(int)];
} rawint;

int main()
{
    rawint  x;
    int     i;

    x.value = 0x12345678;

    printf("x.value   = %X\n", x.value);
    printf("x.image[] = ");
    for (i = 0; i < sizeof(int); i++) {
        printf("%02X ", x.image[i]);
    }
    printf("\n");

    return 0;
}
少し経験のあるプログラマーであれば,答えはシステム依存である (big endian と little endian で実行結果が違う) ことに気付くだろう.

あるいは「スレッドとプロセスとタスクの違いを,あなたの言葉で説明して下さい」とか「セマフォとミューテックスと条件変数の違いは何ですか?」とか「シングルトンパターンをスレッドセーフで実装した例を書いてみて下さい」みたいな質問をしてみる.こんなちょっと意地悪な質問に対して正しく答えられるかどうかなんて,まったく興味は無い.答えられればそれはそれでいいが,知らない時に素直に「分かりません」と言えるのか,就職面接の場でなんとか取り繕おうとして「えーっとなんだっけな…」なんて言うのか,つまり「自分が分からないことが分かっているかどうか」を注目したい.

さらには 全てのノートパソコンにGPSが載ったらあなたはどんなサービスを作りますか? といった類の質問も面白いかもしれない.

…ま,これらは全て Blog に書いてしまったからもう使えないな.ベッドに入ってゆっくり明日の質問を考えるとしよう.

いずれにしても,「あの会社に面接に行ったら変なロン毛の奴が出てきて圧迫面接された」なんて来週あたりどこかの Blog に書かれないようにしなきゃ (笑)




7 comments:

yoshi said...

面接官くらいになるとシャツをパンツに入れなきゃだめなの?

toshi said...

いや,面接官は普段着だよ.

yoshi said...

じゃあジミヘンみたいな格好でお願いします。

@aka said...

ヤヴァイ。後半二つの問題、答えられそうにないです (;_;)。

私は物理科の出で、学部では Fortran しか習ってなかったのですが、union を使う C ソースは学部生で書けないとダメですか? 情報系の学生って、そこら辺をちゃんと勉強してるもんなんですか? そうなら、これから情報科の学生への認識を改めなくっちゃ :P

toshi said...

実際に学生さん達が何を勉強してるのかって,その大学や研究室,あるいはもっと言うと教授の趣味みたいなところまであるんだと思います.今の大学ではきっと授業の内容も随分変わっているでしょうしね.ただなんにせよ,「〜が書けないとダメ」ってことは,特に新卒ではないと思います.文系出身で入社後エンジニアになるような人もいますしね.なんか,面接をしていると,いかにも「バッチリ準備してきましたー」ってかんじの学生さんもいるんですよね.ありきたりの質問だとほとんど満点の内容を即答しちゃう.そんな方にいかに「その場で臨機応変に考えて答えてもらえるか」ってことを考えていたりします.

@aka said...

フぅ。いえ、別に toshi さんの事を非難しているのではなくて、自分に力不足な所があるなぁ、と自信をなくしかけてました ^^; あ、でも、やっぱり、その場での臨機応変って苦手かも。私は、よい新人さんになれそうにないです (;_;)。

たった数十分の短い面接で、学生の本質を見る面接官の仕事も大変ですね。よい学生と出会えんことを ;)

toshi said...

あ,あれ? 全然「非難されている」印象は受けてないですよ ^^; いつもコメント,ありがとうございます.これからも気軽にツッコんで下さいね.

> たった数十分の短い面接で、学生の本質を見る面接官の仕事も大変ですね。
これは私も実感しました.学生さんを試すためにいろいろ聞く内容を練ったりしていますが,逆に試されているのはこちらのような気がしてきます.