Index
- 越後湯沢の冬化粧 [diary]
- 全てのアーキテクトに読んでほしい - Architecting Software Intensive Systems [arch]
- It is UNACCEPTABLE,そして全ての学校にネット環境を - Balak Obama [memo]
- マグロ解体ショー [diary]
- Google について知りたかった全てのこと [google]
- Fire Dog by 斎藤 和義 [music]
- Booker T. & the MG's at Blue Note Tokyo [music]
- ソフトウェアエンジニアリングに重要な10のコンセプト [software]
- Prowise Business Forum - ソーシャルネットワークと集合知 [seminar]
- 最近ブログ更新してないけど [memo]
2008年12月29日月曜日
2008年12月21日日曜日
全てのアーキテクトに読んでほしい - Architecting Software Intensive Systems [arch]
やっと,やっとこの本を紹介できる日が来た.
「鉄板」である.自信を持って紹介させて頂こう.
| Architecting Software Intensive Systems: A Practitioner's Guide Anthony J. Lattanze |
著者の Anthony Lattanze は,CMU (Carnegie Mellon University: コンピューターサイエンスの名門・コンピューターサイエンス部門では2009年全米大学ランキング3位) の教壇に立つ一方で,SEI (Software Engineering Institute: ソフトウェアに関する最も権威ある研究機関の1つ・CMM やプロダクトラインの開発などが有名) のシニアメンバーを務める.ちなみに CMU と SEI は密接な関係にある (SEI は CMU のキャンパス内にあり,CMU によって運営されている) が,両者のスタッフを務めるのは現在彼1人である.
…などと書くと「理論ばかりのアカデミック・アカデミックした頭でっかち」という印象を持つかもしれないが,私に言わせれば Lattanze ほど現場の感覚を合わせ持った研究者はいない.というのも,元々彼は実企業で15年の経験を持つ叩き上げで,現在は世界中で企業のコンサルを行う傍ら,市場の製品を受注し自身で設計・実装している.先日 CMU が優勝した無人車レースではナビゲーションシステムを担当し,Google がスポンサーのロボットを月に飛ばすコンテストでも実装を担当している.現在もバリバリにコードを書く,筋金入りのアーキテクトなのである.
実はこのブログに何度も登場している「某 SEI アーキテクト」とは全て彼のことである.以前書いていた ソフトウェアアーキテクチャのエントリー も,彼から学んだことを,本人の許可を得て掲載したものだ.
私は光栄にも本書の監修の一部を依頼され,ちょうど去年の今頃から半年あまりかけて本書の原稿をレビューした.まだ原本を読んでいないので,どれだけ私の指摘が反映されたかは分からないが,少しでも本書の出版に貢献できたとしたら,これ以上の喜びはない.
内容について紹介すると,本書は大きく3つのセクションに分かれている.
セクション1は,ソフトウェアアーキテクチャについて抑えておきたいコンセプトが網羅されている.イメージとしては,SEI のシリーズでありアーキテクトのバイブルとされる Software Architecture in Practice (実践ソフトウェアアーキテクチャ)
のエッセンスを抜き出し,その内容をさらに進化させたものと言ってよいだろう.SEI のシニアメンバーでありながら,SEI が提唱している一部の理論については「考えが古すぎる」「現実に即していない」と自身のスタンスを貫いてきた彼が,ソフトウェアアーキテクチャの基礎を紐解いている.
セクション2は,本書の真髄とも言える ACDM (Architecture Centric Design Method) の解説だ.ACDM とは Lattanze が1999年から研究をはじめ,本書ではじめてその全貌を明かす渾身の開発プロセスである.ADD は設計にしか特化しておらず,ATAM は評価にしか特化していない.また CMM,RUP,XP,Scrum などは,本質的な部分は「設計しろ」としか言っていない…といった問題がある中で,数々の企業に携わった Lattanze が,その経験の集大成として提唱するソリューションだ.言わば「アーキテクトの活動手順書」であり,読めば目から鱗がポロポロと落ちてくるだろう.
セクション3では,実際の適用方法について言及している.一般的に方法論というものは,いつだって理想的な形で述べられており,時にはあまりに現実離れしている.だが彼はセクション2で ACDM の理想形を示した上で,セクション3で「では実際にどう適用すれば良いか」について,明瞭に答えている.
自信を持って断言するが,今日ソフトウェアアーキテクチャを語る上で,これほど現実的かつ,要所を分かりやすくおさえている書籍は存在しない.また本書で豊富に紹介されているテンプレートは,すぐにでもドキュメンテーションに役立つだろう.
まだ完全に成熟していないソフトウェア工学の世界において,いわゆる「王道」は存在しない.手法もプロセスも山のように転がっているが,どれもそのままでは使いものにならない.
それは当たり前なのだ.一口にソフトウェア開発といっても,その規模や形態は千差万別である.その中でやり方が一意に決められるのであれば,極端に言えば開発は全て自動化できてしまう.
そのままでは使えないという点では,本書も同じかもしれない.だが本書が他と違うのは,明確な視点に基き,とことん現場目線で書かれており,「実際に自分の組織・開発に適用するにはどのようにカスタマイズして取り込めば良いか」が,自ずと導き出されるという点であろう.
プロセスは,それが良いか悪いかではなく,そもそもプロセスが「ある」ということがまず重要である.もしあなたがアーキテクトという立場で,組織としてやり方が確立されており,過去のプロジェクトが全て大成功というなら,ACDM など必要ないだろう.だがもし私と同じように,理想と現実の狭間にもがき,それでも日々の開発を推し進めて製品やサービスをリリースしながら,少しでも良いやり方を模索しているなら,本書は必ず何かしらのヒントを与えてくれるはずである.
GoF が言っていること,Gamma が言っていること,Bushman が言っていること,Shaw や Garlan が言っていること,我々が SEI で言っていること,これらは重複もしているし,相反もしている.
なぜなら,まず第1に粒度がバラバラであるからで,そして第2に視点が明確になっていないからだ.
この2つだけでも,万人を混乱させるのに十分でしょう?
この議論にウンザリしているから,もう自分で本を書こうと思ったんだ.
-- Anthony Lattanze
2008年12月16日火曜日
It is UNACCEPTABLE,そして全ての学校にネット環境を - Balak Obama [memo]
アメリカのオバマ次期大統領の演説テクニックが素晴らしいことは有名で,
Presentation Zen: Obama delivers speech like a symphony
オバマ上院議員の演説に達人の技を見た!: Lifehacking.jp
404 Blog Not Found:惰訳 - Barack Obama's acceptance speech in full
私もスピーチの勉強を兼ねて通勤中などに聞くようにはしているが,その中でとても感動したフレーズがあった.
この映像の3分30秒あたりから.
It is unacceptable that the United States ranks 15th in the world in broadband adoption. Here, in the country that invented the internet, every child should have the chance to get online, and they'll get that chance when I'm president because that's how we'll strengthen America's competitiveness in the world.
アメリカのブロードバンド普及率が世界の15位であるというのは,受け入れがたい事実である.インターネットを発明したこの国においては,全ての子どもがオンラインにアクセスできるべきであり,私が大統領になった暁にはそれが可能になる.それこそが,世界の中でアメリカが競争力を高めていく方法である.
いやオッサン,マジよく言った!
分かってるなぁー
なんとも素晴らしい名言ではないだろうか.
鳥肌が立ちましたよ.
そして彼は「21世紀の子どもは21世紀にふさわしい学校に通うべきだ」として,学校にネット環境を整備していくと約束した.
ちなみにノーテンキな現大統領は「アメリカにはブロードバンドなんてとっくに来てる」とでも思っているのかもしれませんがね.
FCC commissioners bash NTIA's 2007 U.S. broadband report
2008年12月7日日曜日
マグロ解体ショー [diary]
とある通りでやっていた鮪の解体ショー.
ごく平凡な日曜日.
空が真っ青で,鮪が口の中でとけて,大切な人が隣にいた,そんな平凡な日曜日に幸せを感じます.
ゆっくり行きましょう.
A happy person is not a person in a certain set of circumstances, but rather a person with a certain set of attitudes.
-- Hugh Downs
2008年12月5日金曜日
Google について知りたかった全てのこと [google]
2008年11月30日日曜日
Fire Dog by 斎藤 和義 [music]
何気に名盤だと思った.
MG's の後に斉藤 和義のエントリーを書くのも節操の無い話ではあるが,まあ書かないよりは書いておきます.
斉藤 和義というミュージシャンは,昔聴いたことがあった…というか,このアルバムもずっと若い頃,ハタチそこそこの頃に持っていたはずだ.当時はピンと来なくて売ってしまったか無くしてしまったかだと思うのだが,たまたま友人に借りて聴き返してみたところ,やたらカッコいいなぁと思うのである.
あれから,人生に様々ことがあった今,改めて聴き返すと,やたらと胸に響くものがある.
双方のファンの方に,ボロックソに罵倒されることを覚悟であえて書くなら,私の中の印象は「硬派な奥田 民生」…とでも言えば良いだろうか.まあ人の感じ方は自由ってことで.
決して歌もギターも上手いわけではない.
でもなーんかいいのである.
結局,人の心を震わせるのは,技術ではなく,曲なんだと思う.
例えばビートルズで言えば,ポール・マッカートニーは世紀の大天才に違いないが,決して私の心を震わせることはない.やはり突き刺さるように響いてくるのは,ジョンの曲なのだ.
そして,人間を大きく2つに分けるなら,斉藤 和義はジョン側の人間なんじゃないかと思う.
今,このタイミングで,斉藤 和義の音楽に再会できたことに対する感謝の想いを,とりあえず書き留めておこうと思いました.
誰も教えてくれない時は
認めなさい
それがあなたでしょう?
-- 砂漠に赤い花 / 斎藤 和義
2008年11月21日金曜日
Booker T. & the MG's at Blue Note Tokyo [music]
Booker T. & the MG's…ホンモノ,である.
21世紀に,この目で観て,この耳で聴いたのだ.
Peace Pipe: 伝説が来日します - Booker T. & the MG's 来日決定!! [music]
「なんだジジィ共,まったく期待外れじゃねぇか.何しに日本来やがった?」とでも書ければまだおもしろかったのだが,ブッチギリで期待以上…というか想像以上だったわけで.
会場を見渡してみると,忌野 清志郎や三宅 伸治も来ていた.そして清志郎はステージに上がり2曲も歌っちまいやがった.オイアンタ,癌が再発して闘病中のはずだろ…
Cropper だけは生で何度か聴いたことがあったが,その度に「ギターってこんなにいい音がする楽器なんだ」と唸らされる.Duck Dunn のベースは脇腹に突き刺さってくるようだし,Booker T. Jones のオルガンは,このまま聴き続けていたら快楽死してしまうんじゃないかと思った.
掛け声1つでガラッとテンポが変わる.
音の洪水が刻々と表情を変える.
アイコンタクト1つもせずに,裏拍でビターッとバンドが合う.
…なんせ自分が敬愛してやまない音楽の「元祖」が,目の前でライブをしているのだ.
ソウル「っぽい」という次元ではなく,メンフィスソウルを築き上げた立役者ソノモノが.
その光景がとても現実のものとは思えず,まるで透明感の無い感覚とリアルにまぶしいステージライトとのギャップの中で,ただただ興奮するばかりの夜だった.
あぁぁぁ…メンフィス行きたいなぁ...
2008年11月19日水曜日
ソフトウェアエンジニアリングに重要な10のコンセプト [software]
「デスマーチ」を提唱した Edward Yourdon のプレゼン資料より.
Top Ten Software Engineering Concepts, v10 - The Yourdon Report
1つ1つのコンセプトから適切な外部リンクが貼ってあり,とても読み応えがある.
同時に,「詳細については外部リンク参照」ということは,各コンセプトにおいてこの資料中に書かれていることは Yourdon が「特に重要」と考えている点であると読み取れるかもしれない (例えば「インクリメンタル開発」においては「デイリービルドアプローチを使え」など).
「イテレーション」について「そのオブジェクト指向バージョンがリファクタリングである」とか,「再利用の重要性」について「その Web 2.0 バージョンがマッシュアップである」などといった着眼点も興味深い.
そして最後の「まとめ」スライドの1行目が
Technology is not the key issue
というあたりが,いかにもデスマーチの Yourdon らしいではないか.
ひとまずこのエントリーでは紹介だけ.
1. You can't control what you can't measure
2. Peopleware
3. Incrementalism
4. Iteration
5. Repair costs if defects leak downstream
6. Tradeoffs are non-linear
7. Reuse is important
8. Risk management is key
9. Consistency trumps brilliance + death-march
10. Don't reinvent the wheel
いずれシリーズ的に1つ1つ取り上げてみたいなーと思ってます.
2008年11月16日日曜日
Prowise Business Forum - ソーシャルネットワークと集合知 [seminar]
木曜の話になるが,日立システムアンドサービスが主催する Prowise Business Forum というフォーラムがあった.
第32回 Prowise Business Forum「企業の人的資源を引き出す社内SNS/Blog活用術」
今回のゲストが 橋本 大也さん ということで注目していたのだが,会場が私の職場のすぐ近くだったので,会社を抜け出して大也さんのセッションだけ聞いてきました.
「ソーシャルネットワークと集合知 -SNS,Blog,Wiki 活用の知識経営-」と題された彼のプレゼンは,ソーシャルネットワークについての10個の研究を通して,IT ベンチャー企業経営における試行錯誤や,未来の創造的な知識経営の事例を紹介するというもの.
フォーラム自体が少し堅苦しい雰囲気だったように思うが,その空気を読んでか,大也さんもいつもの (良い意味で) おちゃらけた感じではなく,ずいぶん真面目に話しているなーという印象だった.
特に印象的だったのは,「日本家屋のしきりの知恵」と「弱い紐帯の強み」という2つのコンセプト.
前者は,襖・簾・障子といった,光や音を完全に遮断しない日本家屋のしきりの美学を組織に用いて,風通しを良くするというものである.何でも杓子定規にするのではなく,内部統制と創造性のバランスを取ることは非常に重要だと改めて感じる.
後者は,人生の転機や有益な情報は,普段から高頻度で接している関係ではなく,遠方で時々会うような,いつもはあまり密接につながっていない知人からやってくるというものである.ちなみに「パーソナルネットワークに遠方の人を数多く含んでいる管理職は昇進が早い」という調査結果まであるのだとか (これについては個人的には懐疑的だが…だってそしたら例えば地方から東京に就職している人なんて自動的に有利になるじゃん).ところでこの話を聞いている時に,ふと最近会っていない友人が懐しくなり,なんだか無性に会いたくなった.
プレゼン内容の詳細については,こちら (パワポ直リンク).
人脈の維持コストが低くなり,情報発信が容易になった今日において,いかにその価値を高め,コントロールしていくかが,これからのポイントになるとは思うのだが,そんな難しいことを考える前に当事者がその恩恵を感じなければ意味ないよなーというのがこの日の私の結論です.
2008年11月12日水曜日
最近ブログ更新してないけど [memo]
生きてますよ,元気ですよ,大丈夫ですよ.
更新が滞ってるだけで「なに? 最近大丈夫?」と聞いてもらえるのは,ある意味幸せなことですね.
充電期間は十分とったので,また更新しますよ.
