2017年7月15日土曜日

人生2回目の転職 [reflection]

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最終出社日を7月21日,退職日は9月として,4年あまり働いた現在の会社を離れます.新卒から15年も在籍した前の会社を辞めた時には,ちょっぴりセンチメンタルな気分にもなったものですが,2回目の転職となる今回は,自分でも驚くほど冷静だったような気がしています.


4年前のはじめての転職の時,まだ入社前の今の会社について,こんな風に書いています.

一言で言うと,そのベンチャー・スピリットに惚れた,ということかもしれません.ベンチャーかどうかって,会社の大小とは関係ないんですよね (「ベンチャー」と「スタートアップ」は同義ではない).

やろうと思えばいつでも黒字に転向できたのに,わざと赤を出し続けてやせ我慢をしながらインフラを鍛え,誰も見ていないずっと先の先を見据えて,もの凄いスピード感で投資を続けているフロントランナー.

その結果,販売チャンネル,ロジの足腰,クラウドのプラットフォーム,サービスの可用性,プロダクトのビジネスモデル,コンテンツ,ユーザーベース,マーケットの仕組み…といったピースを揃え,その中のいくつかはどこも追従できないレベルに来たのに,一向に手を休める気配すらない.普通に考えればブレーキを踏むところで,思いきりアクセルを踏んでいる.

比較的大きな会社ではありますが,「ベンチャー」が本来「冒険的・投機的」という意味であるなら,私に言わせればこの会社は「超ベンチャー企業」です.

徹底的なサービス志向に基づき,ユーザーのことを第一に考え,ユーザーの利便性を唯一の目的として,その他全てを手段と捉えている破壊的イノベーター.

大事なことなので2度言いますが,ユーザーのことを第一に考える会社.

Peace Pipe: New game, new rules - 転職します [reflection]


まさに,世界最高の経営者による壮大な世界観のもと,ユーザーのことを第一に考えてイノベーションを起こし続ける,「超ベンチャー企業」でした.この4年間で,アイデアを形にする際の本質と,少し大袈裟に言えば一生の指針となる人生哲学のようなものを,学んだ気がします.

次の会社でも,プロダクトやサービスを手がけて世にリリースする仕事をしますが,やはり私は今の会社で幾度となく自問自答してきたこれらの key questions を軸に考えるでしょう.

Who is the customer?

What is the customer problem or opportunity?

What is the most important customer benefit?

How do you know what customers need?

What does the customer experience look like?

Why do you want to do this?

What makes you think it will be successful?

What data have you looked at to prove this is necessary?

How do you plan to test the success of this?

What are the 3 input goals you chose to do, and other 7 input goals you chose not to do, to achieve this single output goal?

What is the best reason not to launch this?


そしてこれからも,仕事でもプライベートでも,私はこれらの魔法の呪文を唱え続けるでしょう.

Customer Obsession

Ownership

Invent and Simplify

Are Right, A Lot

Hire and Develop the Best

Insist on the Highest Standards

Think Big

Bias for Action

Frugality

Learn and Be Curious

Earn Trust

Vocally Self Critical

Dive Deep

Have Backbone; Disagree and Commit

Deliver Results



次に働く場所は,今の会社よりもさらにスピード感のあるところ,というのを第一の条件に探しました.実際に入社する次の会社では,計10回の面接があり,最終面接は US の本社にも行きましたが,とにかくお会いした方々がとてもユニークだったことが決め手だったように思います.何と言いますか,鋭くとがっていながらも,優しさとユーモアも合わせ持った人が多い印象を受け,純粋に「一緒に働いてみたいな」と思えたのです.


かの喜劇王,チャーリー・チャップリンは,「あなたの作品の中の最高傑作は何ですか?」という質問に対して,"The next one" と答えました.まったく,なんという名言でしょう.この言葉を噛み締め,私も次に生み出すものを常にキャリアの中の最高傑作にする心構えとともに,この目の前の新しいチャレンジに興奮し,心を踊らせています.まずは,少し長めの夏休みを満喫し,英気を養いたいと思います.お互い,良い夏にしましょうね.今後ともよろしくお願いします.


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