デジタルカメラの設定は何かと複雑で,こだわろうと思えばキリがなく,むしろ「コンピューターを使いこなす」という側面さえあると感じています.
一方で実際に撮影する時は,設定を気にかけず,被写体に100%集中することが,良い写真を撮るコツではないでしょうか.
私はこれまで試行錯誤を繰り返し,やっと自分の「しっくり来る設定」に辿り着いたような気がしています.98%の場面ではこれで OK,カメラではなく目の前にある被写体だけを考えられるという設定.変化を持たせたい時でも,自分のベースラインが決まってしまえば,そこからの差分で考えることができます.
備忘録を兼ねて,その設定をシェアします.
キャノンの一眼と明るめのレンズ,という組み合わせを前提に書いていますが,他のメーカーのカメラでも,あるいは一眼ではなくても,参考にして頂ける部分はあると思います.
私は風景とポートレートを撮ることが多いので,カスタム撮影モード (ユーザー設定モード) を割り当てて設定しています.具体的には:
- 基本設定:
- 全ての基本となる設定
- とりあえず迷ったらこれ
- カスタム撮影モード 1 (風景):
- 風景を撮る時は何も考えずにこれ
- カスタム撮影モード 2 (ポートレート):
- ポートレートを撮る時は何も考えずにこれ
- カスタム撮影モード 3 (光に何かを感じた時):
- うまく説明できないけど,(太陽などの) 光に何かビビッと感じるものがあった時はこれ
カスタム撮影モードは,そこから設定を変更しても,パワーOff/On (オートパワー Off 含む) や他のモードへの切替などのタイミングで設定が戻ってくれるので,大変便利です.例えばポートレートを撮る時に C2 に合わせ,必要であればシチュエーションに合わせて ISO や露出を気兼ねなく変え,次回また C2 に合わせる時には「ポートレートのベースライン設定」になっているのです.
基本設定 | C1 | C2 | C3 | |
---|---|---|---|---|
用途 | 一般 スナップ |
風景 | ポートレート | 光に何かを感じた時 |
モード | A (1.8) | P | P | A (1.6) |
レンズ光学補正 | 周辺光量補正: しない 色収差補正: する |
周辺光量補正: する 色収差補正: する |
周辺光量補正: しない 色収差補正: する |
周辺光量補正: しない 色収差補正: する |
ピクチャースタイル | 忠実設定 もしくはスタンダード & 色の濃さ +3 |
ニュートラル & コントラスト +3 色の濃さ +2 色あい +2 |
忠実設定 | 忠実設定 + 色あい +2 |
ISO オートの上限 | 12,800 | 12,800 | 25,600 | 25,600 |
ISO オート低速限界 | オート | オート | 1/125 | 1/125 |
オートフォーカス | AI フォーカス AF | ワンショット AF | AI フォーカス AF | AI フォーカス AF |
ホワイトバランス | オート & アンバー側に5補正 |
オート | オート | 太陽光 |
上記では,全ての用途で同じ設定は割愛しており,今ではどの設定をデフォルト値から変えたのかも覚えていませんが,特に重要なものは以下に記しておきます.
- 記録画質: RAW + L
- ISO: オート
- オートライティングオプティマイザ: 標準
- 測距エリア選択モードの限定: スポット1点 AF (任意選択)
- 測光モード: 評価測光
- 露出補正: 0
- 調光補正: 0
- 操作ボタンカスタマイズ
- シャッターボタン半押し: 測光開始
- AF-ON ボタン: 測光・AF 開始
- AE ロック: AE ロック (ホールド)
- 絞り込みボタン: 絞り込み
- レンズの AF ストップボタン: AF 停止
- マルチファンクションボタン: ファインダー内水準器
- SET ボタン: 無効
- メイン電子ダイヤル: Tv
- サブ電子ダイヤル: Av
- マルチコントローラー: AF フレームダイレクト選択
なにかの参考になれば幸いです.
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