世間の流行りにウトい私は、最近の人気アーティストを知らないことで、
え、◯◯◯ 知らないの?ヤバ!www
みたいに言われることがたまにあります。例えば音楽の趣味が合わない人 (イコール世間一般の人) とカラオケに行った時などは顕著で、彼らが歌う曲の大半を知りません。
それがヤバいとは少しも思っていませんし、興味がないことにリソースを割くつもりもありませんが、世間の一般常識がない、という自覚はあります。
で、そんな風に言われた時、「またかよ鬱陶しいな…」と内心思いつつも、「いやー興味ないんだよねー」と普段は適当にやり過ごしている私も、あまりにイラッとした時には、いくつか逆質問をしてみることがあります。
そうすると、そんな風に人を小馬鹿にする人間に限って、例えば
- 可処分所得の計算
- 日本は GDP 何位か
- そもそも GDP とは何か
- 「総生産」なのに、なぜ内訳に「個人消費」があるのか
- 年金の仕組み
- 若い頃に納めた年金を老後に受け取る…のではないということ
- そもそも自分はいくら受け取れるのか、何歳から受け取れるのか、繰り上げ・繰り下げするとどうなるのか
- GPIF、付加年金、免除期間、合算期間、老齢年金以外の年金
- 公的医療制度および、標準治療と先進医療の違い
- 総合課税と分離課税の違い、損益通算
- 株式、投資信託、債券の仕組みと利回りの計算方法、相関係数
- 給与明細の仕組み
- 所得税は先払い (年末調整)、住民税は後払い (前年分の所得に対して課税) であることや、社会保険料は半分しか払っていないこと
- 元利均等返済と元金均等返済の違い
- リスクとリスクプレミアムの関係、期待リターンと実現リターンと標準偏差の関係、現在価値と将来価値とディスカウントレートの関係
- キャッシュフローの計算方法
- 各種控除 (扶養、医療費、地震保険料、配偶者・配偶者特別、生命保険料)
彼らにとって、巷で流行っているアーティストに精通することは、生活に直結する仕組みを知ることより、思わず人を小馬鹿にしてしまうほど優先度が高いのでしょう。
「資本主義とは、無知であることと、愚かであることに、罰金を科す社会のことである」という言葉があります。やれ金がないとか老後が不安だとか言いながら、基本的な社会の仕組みも知ろうとせずに搾取され続けられる人は、はっきり言って滑稽です。
何が言いたいかというと、常識がないのはお互い様だということ。そして、馬鹿が馬鹿をバカにするのは、常識のみならず良識がない、ということです。
器の小さい、メンドクサイ大人ですみません。こちらの趣味嗜好を無視して、ちっちゃな島国の一過性のトレンドを知らないことに対してマウント取ってくるお前の方がメンドクサイよ。
p.s. 「若者をターゲットにしたサービスの責任者をしてるんだから、若者の流行ぐらい把握しておけ」というご指摘は最もです。甘んじて受け入れます。
p.p.s. 私にとって、趣味嗜好の合わない人とカラオケに行って、自分が知らない曲ばかり歌われるのは、むしろ楽しいんですよ。いろんな驚きや発見があって、「最近はこんなアーティストがいるのかー」とか、「へーいい曲だなぁ」なんて感じることは。だからせめて、無粋な一言でその楽しい時間を台無しにしないでほしい。
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