2007年9月21日金曜日

天国からのラブレター [movie]

あまりに有名な実話を基にした映画を観てきた.

1999年4月14日,本村 洋さんは,山口県光市の自宅に侵入してきた少年 (当時18歳) に妻 (当時23歳) を殺害・死姦され,1人娘 (当時11ヶ月) を殺害された.
光市母子殺害事件 - Wikipedia

その残虐性に加え,死刑存廃問題なども絡み合うこの事件は,8年以上経った現在も裁判が続いている.

本村さんはメディアに向かって主張を繰り返しているが,私の心に鮮明に刻まれているのは,1999年に彼が生放送で発した「もし裁判所が加害者を死刑にしないなら,刑務所から出てきた時に私が自分の手で殺す」という言葉だ.


彼は,1976年3月生まれ.学年で言えば私と同じになる.
そんな,同じ時代を生きてきた彼の戦いを,8年間見てきた.

その間に,私も1人の娘を持つ父親になった.

…だから彼の気持ちが分かるなんて言うつもりはない.
ただ,いてもたってもいられないのだ.


彼の言動に対して,賛否があることも事実である.特にこの映画の原作となった同名の本が出版された時には,多くの批判があった.勝手な想像だが,彼は加害者に対する復讐や,ましてや聴衆に情けをかけてもらう為に,この映画を作ったのではないと思った.ただシンプルに,愛する家族との想い出を,1つの形にしておきたかったんだと思う.


映画の中で,事件が起きるまでのスクリーンに描写された物語は,どこにでもあるありふれた,映画にするにはあまりにも平凡なカップルの毎日だった.

私達は,どこにでもあるありふれた毎日の中で,偶然に選ばらた彼の悲しみと苦悩と悲痛な叫びから,何を感じるべきなのだろうか.

天国からのラブレター

僕は…観念したという言い方がいいのかな…
人は忘れていくんだということは分かりました.

でも忘れてはいけないことがあると思うし,
それを何とかして残す手段があるのではないかという風に,
もがいているのが実態です.

-- 本村 洋 (2日前の報道ステーションでのインタビューより)


1 コメント:

匿名 さんのコメント...

世論を伝える手段として、あの弁護団の懲戒請求を送りました…