2007年5月22日火曜日

松本人志は悲しい [memo]


今月号の Cut は松本人志と大日本人特集.
非常に濃い内容で,松ちゃんファンは必見.

冒頭のコピーに目を奪われた.

松本人志は悲しい
-- それは「大日本人」を観れば分かる。

映画を観て驚いた。この主人公は松本人志ではないか。映画の中では当然、役名を与えられているが、どう見ても松本人志そのものである。公開前で、あまり内容には触れられないが、松本人志が明らかにしているように、ヒーローものである。そして、このヒーローは悲しいヒーローなのだ。
--中略--
ヒーローは孤独に戦って、傷付いていく。これは笑いの戦士、松本人志そのものである。観れば観るほど、どのストーリーも、松本人志の実人生とオーバーラップしていく。そして演じているのが松本人志なので、まるで私小説、私映画を観ているような気になっていく。
--中略--
まるでとりつかれたように笑いを追及していった。そして、その多くは理解されなかった。それは彼を孤独にしていった。この映画の戦うヒーローは、まさにその松本人志である。



松本人志が大好きだ.
やはり影響を受けていると思うし,私の「笑い」というアンテナの大部分は,彼によって構成されたんだと思う.

彼の作品には,いつも死ぬほど笑わせてもらった.
そして笑いの後に,どこか切なさや哀しさを残していく彼の作品が大好きだった.

私だけではないはずだ.
彼の作品を見ている時は,腹筋がつるほど笑い,でも見た後に内容を思い出すと,心がえぐられるような切なさに駆られるのは.そしてまた同じ作品を見返して,腹筋がつるほど笑うのだ.

ダウンタウン世代で本当に良かった.
彼をリアルタイムに体験できる時代に生まれて,本当に幸せだと思う.

Brian Jones,Jim Morrison,Janis Joplin,Jimi Hendrix…みんな私が生まれる前に死んでしまった.John Lennon は物心ついた頃に殺されてしまった.清志郎さんを好きになった3年後には,RC は活動休止してしまった.でも私は,この目でダウンタウンが天下を取るのを見たのである.

今思えば「ごっつええ感じ」で,あのレベルのコントを,毎週見ることができていたのは幻のようだ.規制が極端に厳しくなった今日では,もうあんな番組は出てこないんじゃないかと思う.

テレビで,彼の作品が見られなくなって久しい.
数々のレギュラー番組における,即興のトークもいいが,私は彼が時間をかけて練り上げた「作品」に飢えている.

その彼が,規制だらけのテレビではなく,予算も時間もたっぷりかけた映画で,2時間の作品を作ったのだ.そして,自信満々に「おもしろい」と言うのだ.

期待するな,と言う方が無理なのである.


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