2007年5月28日月曜日

GREE Labs 第10回 オープンソーステクノロジー勉強会 [seminar]

久しぶりに参加した GREE Labs オープンソーステクノロジー勉強会.
もう10回目になったんですね.
第10回 オープンソーステクノロジー勉強会 - GREE Labs


今回のゲスト講師は,サン・マイクロシステムズのコミュニティ・プロジェクト統括責任者である藤井氏.オープンソース化された Java の最新動向を,先日の JavaOne 2007 のレポートを交えて発表.

- 数字で見る Java
- Java SE6の主な新機能
 (様々なデータやベンチマークの結果など)
- JavaOne 2007 (と前日の CommunityOne) の報告
 - JavaOne の内容は,大体2年後に具現化される
 - GlassFish (エンタープライズからメディアへ)
 - リアルタイム Java
 - エンターテイメント分野の Java (Blu-ray, PS3, STB など)
 - NetBeans (Ruby の editor としては最高)
 - Java のオープンソース化
- JavaFX (Java SE 上で動くスクリプト言語)
- Ruby への取り組みと戦略
- Open, equals Opportunity
 (ポリシーはとにかくオープン・まずは参加してみよう)
など

印象に残ったのは,Java は元々リアルタイム OS から来ており,組み込みにどうやって入れるかを考えた上で,「シンプルであること,コンパクトであること」をポリシーとしているという話.

リアルタイム Java というのも非常に興味がある.今は Solaris でしか動かないが,今後 Linux に展開して行く予定らしい.

ちなみに,Java のオープンソース化にあたってライセンスにGPL v2を採用したのは,「Linux と一緒に ディストリビューションしたかったから」なのだとか.

Java と言うと「遅い」という昔のイメージがつきまとう感があるが,藤井氏に言わせれば「Java SE 5 ぐらいから使い始めた人は『遅い』という意味が分からないと思う」と.それでも今後のテーマとして,"faster, faster, faster" と掲げれられているそうで,今よりさらに速く,具体的にはミリセックオーダーで立ち上がるアプリケーションサーバを目指しているそうだ.これが出来れば,組み込みに入れることができてしまう.

ところでサン・マイクロシステムズは,社内 Blog を推奨していることでも有名だが,藤井氏が「みなさんが,例えばアプリケーションチームに文句が言いたい時は Blog にコメントすればいい」と言っていたのも印象的だった.こういうオープンな雰囲気は大好きだ.

ちなみに藤井氏の Blog はこちら.
日々是新 Akihito Fujii's Weblog


もう1つのセッションは,GREE の CTO,藤本氏から,「2 years@GREE」と題して,小規模のサービスから KDDI と提携するまでになった現状へと発展した過程におけるポイントやノウハウ,今にして思う改善点などを,様々なエピソードを交えて紹介.

藤本氏のいつものゆるーいテンションで話される
1) svn update 10分事件
2) 新サービスどこ置くの事件
3) Blog テーブルもうだめだ事件
4) サーバ台数合ってないぞ事件
5) いつまで DNS RR なんだよ事件
6) 同期処理破綻事件
7) NFS コワイヨウ事件
8) central どこいったの事件
という8つのエピソード (しかも最後の方はかなりテキトー) は,半ば癒し系だった.

内容をまとめると,

ディレクトリ構成,変えるのめんどい
 → 複数サービス (それこそ他言語とか) みすえておくとかっこいい
 → 疎な結合のほうがなおかっこいい
データアクセス周辺は練りに練っとくとしあわせ
あと,ログが深い
いろんな環境はパッケージングしておくとおされ
どのみちリファクタリングはさけられません
 → むしろ進んでやるぞくらいの勢いで

ということらしい.

例によって本日の議事録は音声ファイルも含めてアップされると思います.


0 コメント: