2006年2月2日木曜日

社内 Blog のススメ,上司にこそ Blog を書いてほしい [diary]

実は以下の内容は 前回のエントリー の中で書いていたのだが,あまりにも話が脱線してきたので前エントリーは純粋に本の紹介にとどめ,別エントリーとした.

話が脱線したのは,

例えば私の場合,この本の「プランナーに学ぶ企業ブログつくりかた」という章は,「大規模ソフトウェア開発におけるチームブログのつくりかた」と置き変えてみると非常に興味深かったし,

のあたりから.
いくつものチームから構成される大規模開発で,各チームで Blog を立ち上げるのはおもしろいアイデアかもしれないと思った.定期的にプロジェクト全体ミーティングを開催するよりも遥かに情報共有が計れるだろうし,「他のチームよりもおもしろい Blog にしよう」という思いがチームワーク向上にも繋がるかもしれない.

そしてそれよりなにより,上司に Blog を書いてほしいと思った.それも直属の上司よりも,その1つ上,あるいはさらにその上のマネージメント層にである.部下にとって自分の上司がどんな考えを持っているか知ること,上司にとって自分の部下と様々な考えを共有しそのフィードバックを受けとることは互いに非常に重要だし,これをインタラクティブに行うことで組織の見通しが良くなるばかりか,様々なアイデアをピックアップできると思うのだ.

例えば (家電メーカーに勤めている) 私の場合,
「これからの10年で一番重要だと思う技術は?」
「なぜ iPod はあそこまで成功したと思う?」
「スケジュールと予算,どちらかを度外視していいプロジェクトがあったら,どちらを選ぶ?」
「全てを自分で決めていいプロジェクトがあったら,何を作る?」
「競合他社に今年勝つ為には何が必要だと思っている? 5年後に勝つ為には? 10年後は?」
「自社製品で世間に過大評価されていると思う製品は? また他社製品で世間に過小評価されていると思う製品は?」
「放送と通信の融合は本当に来ると思う? それはいつ頃どんな形で?」
などといったテーマについて,マネージメントがどんな考え方をしているのかとても興味があるし,こういった内容を気軽に議論できる場があったらいいと思う.

私は若い頃,会社で「カリスマエンジニア」と呼ばれていた先輩に,「有能なマネージャと無能なエンジニアが集まったプロジェクトと,無能なマネージャと有能なエンジニアが集まったプロジェクトでは,どちらが成功する確率が高いと思いますか?」と質問してみたことがあるが,彼に「その質問は成り立たないよ.有能なマネージャは有能な部下を集めるからね.」と言われてハッとしたことがある.マネージメント層にとって,社内マーケティングとして Blog を活用し,自分の考えをアピールしない手はないと思うのだ.


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