2006年1月25日水曜日

「最も影響力あるブランド」は Google!? [memo]

ITmedia の記事より
1位 Google,2位 Apple という結果は,私からすると妥当であるが,これが「一般人を対象とした調査」の結果という点に少なからず驚きを感じる.「猫も杓子も iPod」のこの時代,Apple が1つのステータスになりつつある中で,Google の脅威はまだ一般的にはそれほど認識されていないと思っていたからだ.
このエントリー でも書いたが,Google は新しい世界を定義し,このまま順調に行けば近い将来世界の覇者になるかもしれない.確かに Google Earth や Google Desktop Search は素晴らしいアプリだし,Google Base はデータベースに新しい概念を持ち込みつつあるが,2005年のアンケートで,既に大衆の心を鷲掴みにしている iPod (+iTunes) 率いる Apple よりも上位に (そして1位に) なっているのである.

もしかしたら Google は既に一般人のライフスタイルに浸透しているのかもしれない.あるいは常に話題を呼ぶその株価から,このような結果になったのかもしれない.だが,別のサイトの同じ内容の記事 を見て,少し謎が解けた気がした.
ここには,地域別のランキングがある.これを見ると,北米では1位 Apple,2位 Google になっているし,実はアジアではまだまだソニーブランドが強いことも示している.Google はどの地域でも1位になっていないどころか,北米以外では5位以内にも入っていないのだ.

それにしても,「影響力のあるブランド」という割にはマイクロソフトが見当たらないし,Amazon もいない.少なくともアジアではサムスンが入っていてもよさそうである.データの信頼性そのものを疑いたくなってしまう.大体冷静に考えてみると,このアンケートに答えた「一般人」ってどれぐらいの「一般人」なのだろう? 答えられたブランドはある一覧から選択されたものなのか,回答者自ら答えたものなのか? データの素性が不透明なまま,結果だけがクローズアップされて報道されるのは非常に危険だ.そもそも,これだけ地域ごとにバラバラなランキングから「それをひっくるめて平均的な」総合ランキングを作って示すことにどれだけ意味があるか疑問である.


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