2007年11月28日水曜日

Economic study ができないなら Product Line なんてやめてしまえ [arch]

今日も,SEI の某アーキテクトと話す機会があったのだが,本題の話が終わった後のフリーディスカッションで「Product Line 開発を成功させる為には」という話題になり,その中で彼が放った一言が印象的だったので紹介しようと思う.

そもそも Product Line は,技術的要素よりも,組織としての取り組みや方針,マインドセットが重要となる.分かってはいても,どうしても目先のことの重要度が上がってしまうのが実状だ.

彼曰く, 組織に Product Line を適用することは,言わば "special kind of modifiablity" を取り入れるようなものであり, それには「コスト」の概念が非常に重要だと.

つまり,とびっきり素晴らしいアーキテクトであるだけではなく, とびっきり素晴らしいビジネスパーソンでなければならない.なぜそれが cost effective かを,説明できなければいけないからだ.

そして,マネージメントを説得するには,経済的概念で説明するのが良い.そもそもマネージメントに「気付いて」もらう必要があるが,彼等は「数」と「金」の価値観で判断する.

彼等が下した判断と,提案しようとしている Product Line の間で,economic impact と market impact を比較してケーススタディを行い,具体的に「長期的にはこれだけ早く安くなる」ということを示すのが一番効果的である.

もしこれでも理解されないなら,それ以上説得しても無駄だろうし,もしかしたらマネージメントの判断が正しいのかもしれない.

…と,そのような話が続いた後,ふと誰かの「的確な見積りをするのは難しいケースもあるが,説得する為にでっちあげることもアリだと思うか?」という問いに対して,彼は即座に NO と言い,こう言った.

Economic study もできないなら Product Line には関わらない方がいい.

自分の組織がやろうとしていること,あるいは自分が提案しようとしていることの経済価値ぐらいは知っておくべきだ.


うーん,御意…


2 コメント:

匿名 さんのコメント...

来週にPSアシスタントの面接を控えてるから、ためになるなー。頑張るぞー!toshi, いつもありがとな。

Toshiya Hasegawa さんのコメント...

当たり前といえば当たり前なんだけど,改めて言われるとなんか目から鱗だったな.

っていうか,面接がんばれよ!