2007年5月3日木曜日

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン [movie]

リリー・フランキーが,自身の母親との半生を綴った映画を,73歳の母親と2人で観た.

私は原作も読んでいないし,ドラマも見ていないが,「とにかく泣ける」と聞いていた映画だった.

私も16で親元を離れているし,いろいろ自分に置き換えて見てしまう場面もあって,確かに泣ける映画だったが,うーん何て言えばいいのかな.

どんな家庭環境にしろ,誰にだって母親との想い出はあるわけで,それを彷彿させる映画はずるいな,と.

だから正直,いい映画だったのかどうかは分からない.役者さんの演技や,画作りとしては素晴らしかったと思うけど.


ただ,きっとリリー・フランキーは,作為的に「泣かせよう」「感動させよう」とはしていないと思った.それならもっと悲惨な実話を基にしても良かったわけだ.極論を言えば,本や映画が売れなくてもよかったのかもしれない.単純に,自分の母親のことを綴りたかっただけなんだろうな,と.だからこそ最後までシラけずに自分を投写しながら観ていたのかもしれない.

そしてもう1つ.先ほど書いたことの決定的な間違い.
「誰にだって母親との想い出がある」わけではないのだ.この映画を見て,自分の母親とダブらせて見れたことに,まず感謝するべきなのかもしれない.


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